2021年 9月 23日 (木)

新広島市民球場が「異例の低金利」で資金調達できた理由

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貸出コストが1冊1000円の図書館事業は妥当なのか

   ただ、金融市場(金利)を通じた事業実行の是非を問うというスタンスに立てば、金利があまり高くつくような事業は、金融市場では返済の不確実性が高い、あるいは事業そのものの必要性に疑義が挟まれていることを示唆している。

   東洋大学・根本祐二教授の『朽ちるインフラ―忍び寄るもうひとつの危機』によると、図書館が本を貸し出すためのコストは、1冊1000円近く掛かるそうだ。ゆったりとしたスペース、意匠をこらした施設などを思い出すと、それもうなずける。

   そもそも専門書ならいざしらず、文芸書の新刊が並ぶ図書館というのはやっぱりおかしな気がする。それなら、ブックオフかアマゾンの中古で買った方がずっと安いのではないか。

   事業を行う側として、本当に実行すべきかどうか、じっくり考えなければいけない。国債ほどとは言わないが、残高が膨れ上がってしまっている地方債の適正化のためにも、レベニュー債のようなフィルターを通した方がよいのでは、と思う。

   新しい広島市民球場の建設は、圧倒的な住民の支持が得られたから、あのような低い金利で資金集めができた。地域社会を担うプロフェッショナルを育むひとつの策として、日本でもレベニュー債のしくみをうまく活用していくべきではないか、と思う。(大庫直樹)

大庫直樹(おおご・なおき)
1962年東京生まれ。東京大学理学部数学科卒。20年間にわたりマッキンゼーでコンサルティングに従事。東京、ストックホルム、ソウル・オフィスに所属。99年からはパートナーとして銀行からノンバンクまであらゆる業態の金融機関の経営改革に携わる。2005年GEに転じ、08年独立しルートエフを設立、代表取締役(現職)。09~11年大阪府特別参与、11年よりプライスウォーターハウスクーパース常務執行役員(現職)。著書に『あしたのための「銀行学」入門』 (PHPビジネス新書)、『あした ゆたかに なあれ―パパの休日の経済学』(世界文化社)など。
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