「ソーシャルランチ」をヘッドハンティングに利用する試み

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   フェイスブックに登録している知らない人同士を、ランチ相手として結びつける「ソーシャルランチ」。知人とペアを作ってランチ相手を募集すると、候補を提案してくれる。サービス開始1年足らずで、登録ユーザーは約6万人にまで伸びている。

   このサービスを企業が人材採用に利用する試みが始まっている。ユーザーの中心は東京など都市部在住の20~30代で、IT企業に勤める人が多いという。この層に合致した企業の活用が、今後増えていくかもしれない。

企業が望む条件を満たす人とのランチを設定

フェイスブックで条件の合った人をスカウティング
フェイスブックで条件の合った人をスカウティング

   「ソーシャルランチ」では現状、ランチが可能な場所を選ぶと、それに合わせた相手の候補が表示されるようになっている。この候補は、あくまでも偶然に委ねられている。

   ただし、月額525円(税込)の有料会員になると、業界や性別、年代、顔写真の有無で、ランチ相手の希望条件を設定することができる。意図を持って人脈を広げたい人には、なかなか使いようのありそうな機能である。

   これと同じ機能を使えば、例えば企業が望む条件を満たしている人とのランチを設定し、話があえば転職の交渉をするといった使い方も可能になる。ソーシャルランチを使ったスカウティング、ヘッドハンティングというわけだ。

   現在、ソーシャルランチがリクルートの子会社ビズアイキューと共同で行なっている「Biz-Lunch (ビズランチ)」は、このような「企業がユーザーをランチに招くしくみ」を提供している。

   サービスの利用を表明しているのは、グーグルやディー・エヌ・エー、グループス、サイバーエージェントなど。錚々たるIT企業が名を連ねている。会食場所は原則として、参加企業の食堂やカフェテリアとなる。

   利用者は、面談したい企業に希望を出すと、企業側はプロフィールなどをチェックして応募者から相手を選ぶ。そして当選者と企業との間でランチの場所や日時を決めて、60分から120分程度のランチミーティングが行われるという段取りである。

今どきの若者は飲み会よりもランチミーティング

   「ソーシャルランチ」を運営するシンクランチの代表取締役副社長・上村康太氏によると、 ビズランチによって、ソーシャルランチと、提携するビズアイキューのサービス「Biz-IQ」(ビジネスマン向けQ&Aサイト)の認知度向上を図りたいという。

   ビズアイキューがプロモーション費を払う形で「ビズランチ」のサービスが成り立っており、参加企業からは費用を徴収していない。参加企業としては、自社のPRにもなるし、優れた人材獲得にもつながる可能性があるというわけだ。

   「ビズランチ」の反響は上々だ。当初3か月間のテスト運用の予定だったが、年内全10回のプログラムで行うことが決まった。現在第5回までの参加企業が決定しており、今後も引き合いに対応していくという。

   一昔前であれば、会食を兼ねた打ち合わせといえば、とりあえずお酒の場でなければ始まらないという雰囲気があったかもしれない。しかしいまでは、おカネのことや健康のことなどを考える若者が多く、ランチの場でのミーティングの方がずっと歓迎される。

   夜の会食は長時間になることが多く、プライベートが犠牲になることも少なくない。ソーシャルランチ大人気の背景には、このような変化も少なからず影響しているだろう。(岡 徳之

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