ノマドは女にモテないものと心得よ――村上アシシの「ガチノマド」5箇条(3)

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   今回も読者から寄せられた働き方に関する相談にお答えします。

Q:アシシさんの本、「日本代表サポーターを100倍楽しむ方法」を読みました。巻頭に世界中の美女たちとの写真がたくさん載っていて、とてもうらやましいと思いました。やっぱり自由な生き方は女性にモテるんじゃないでしょうか。僕はいま毎日オトコばかりの職場で朝から晩まで仕事をしていて、まったく出会いがありません。アシシさんみたいな生活をするために、僕もガツガツ働いてお金を貯めようと思っています。何かアドバイスはありますか?(えごちゃん・25歳・プログラマー)

合コンで自己紹介するとドン引きされるノマド

メキシコ代表のサポーターたちと。世界中で美女と写真を撮ってはいるが、付き合えるわけではない
メキシコ代表のサポーターたちと。世界中で美女と写真を撮ってはいるが、付き合えるわけではない

   分かっちゃいないですね。「自由な生き方をしている男」に、女性が心から魅力を感じると思いますか? 「半年仕事・半年旅人」というライフスタイルを6年間続けてきた経験から答えると、女性にモテるかという問いには「ノー」と断言できます。

   そもそも「半年旅人」の期間において、僕は来月世界のどこにいるのか自分でも分からないことが多いです。この原稿は東京で書いていますが、来週の居場所さえ不明です。ジョブの面談がうまくいってスーツを着て東京で仕事をしているのか、面談に落ちてそのまま中東に飛び、サッカー日本代表の試合を応援しているのか、神のみぞ知る状態です。

   来週のデートの予定すら入れられない、そんな住所不定男を誰が好きになってくれるというのでしょうか!?(笑)

   最近の女性における男性の好みは、安定志向だとよく聞きます。リーマンショックや大震災を経て明るい未来が見えないご時世に、結婚相手として安定感抜群な男性を求めるのは当然の流れでしょう。そんな女性たちからすると、僕のような世界をふらふらしている旅人は、恋愛の土俵に上げてもらうことすらできないように思います。

   日本に滞在している時は、前職同期の独身男性によく合コンに呼ばれたりするのですが、自己紹介で敢えて自虐的に、

「仕事は季節労働者みたいなもので、今はマンスリーマンションを転々としてるんですよ」

と話すと、大概の女性がドン引きします。これはこれで、僕はもうしょうがないと思っています。今のところまるでモテない僕ですが、こんな男性でも好きになってくれる女性がいつか現れることを夢見て、今日も明日も強く生きていきます。

ノマド生活も仕事も「40歳前後が転機」と意識

   モテないなりにも、結婚については最近よく考えます。こういう生活をしていても、結婚願望はちゃんとあるんですよ。僕も普通の家庭で育ち、兄も姉も結婚して子どもがいます。もうそろそろお前も身を固めろという親のプレッシャーが日に日に強くなっています。

   人によって考えは違うと思いますが、僕にとってのガチノマドの一番の課題は、将来「結婚して子どもを育てる」という次のステージに移る場合、どういうライフスタイルで生活を成り立たせていくかということ。その答えを模索中ですが、現時点では、

「子育てとガチノマドの両立は困難」

と考えています。長年続けてきた「浮遊生活」にいよいよピリオドを打ち、定住生活にならざるを得ない。

   また、個人コンサルタントの寿命は、この業界では40歳前後というのが定説です。30代のプロジェクトマネージャーの直下に就くケースが多く、上司と年齢の逆転現象が起きることはあまり好まれないのが現場の実情だからです。

   今後は何か仕組みを作って起業するか、サラリーマンに出戻るか、前職同僚が経営するベンチャー企業の管理職に横入りさせてもらうか――。いま僕は35歳。残り5年の猶予期間で吟味していこうと思います。

   ということで、僕の「ガチノマド」は期限付きです。ここから地上に無事着陸できるのか、それとも墜落する羽目になるのか。自分の舵取り次第ですが、風まかせのところもあります。一種の人体実験ですが、無事着陸できるよう祈っていてください(笑)。相談をくれた25歳の「えごちゃん」は、あと15年をどう生きようと思いますか?(村上アシシ)

サッカー日本代表が出場する国際大会に毎年参加するコアサポーター(写真左)。本名、村上敦伺(あつし)。1977年生まれ、札幌市出身。職業はフリーランスの経営コンサルタント。元同僚の四方健太郎(写真右)とともにサッカー南アW杯出場32か国を2年間かけて訪問し、『世界一蹴の旅』(双葉社刊)を上梓。「半年仕事・半年旅人」のライフスタイルを2006年から継続中。ツイッター @4JPN
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