世の中に仕事はないのか? 父いわく「ワガママ言うから見つからないだけ」

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   Q&AサイトのOKWaveに、こんな相談が載っていました。質問者のgoegoegoegさんは、最近の雇用環境の悪化を扱ったテレビ番組を見ていました。大卒でも就職が決まらずネットカフェ生活をしていたり、雇い止めで婚約を破棄されてしまったり…。派遣切りにあって路上生活者になった人もいました。

   質問者さんは、そんな番組を見ながら「厳しいご時勢だなあ」と同情していたのでしょう。しかし、一緒にテレビを見ていた団塊世代のお父さんは「条件や職種でワガママを言うから仕事が見つからないだけだ」とつれない態度だったのだそうです。

「ネットじゃなくて足で探せ」と賛同する人も

ネットカフェ生活は絶対にいけない、とは言えないのかもしれないが
ネットカフェ生活は絶対にいけない、とは言えないのかもしれないが

   お父さんいわく、確かに田舎には仕事はないが、地方都市や東京に行けば、いくらでも仕事はある。例えば新聞配達やタクシー運転手の仕事は、いつも募集がかけられていると言います。

「自分が若いころに経験した集団就職は、職種などワガママ言わず、とりあえず生活のために就職したものだ。その仕事をしながら、希望の職種に転職するチャンスをうかがうのが普通だった」

   仕事は生きていくために必要なもの。高度成長期には仕事がたくさんあったのは認めるが、だからといって今就職できない人は「選り好みしすぎ」というのです。

   果たして父親の言うとおりなのか――。これには10件以上の回答が寄せられています。30代独身男性のnoname#163206さんは、「お父ちゃん正論言ってんじゃん♪」と父親の意見に賛同しています。

「今では皆、携帯やPCだので仕事探し、自分の足で探さないじゃん。昔、職安はあったけど、ネットなる便利ツールはなかったよ」

   確かに就職・転職サイトに広告は出せないけれど、人手を欲している会社はあるでしょう。「うちは弟子は取らねえんだよ!」「そこをなんとか!」といったケースまで含めれば、アナログな手段は手つかずで残されているのかもしれません。

   質問者さんも「便利になってしまったせいで形式に囚われてしまっていて、自分からチャンスをこじ開けようとするハングリーさはないかも」と応じています。

昔と比べ「いまは不幸」といってもしょうがない?

   一方で、いまどきの若者に同情する意見もありました。sangasonさんの知人でタクシー運転手をしていた人たちは、みな1年未満で退職。理由は「月13万で体壊してちゃ、割りに合わないから」。常に求人を出している会社には、それなりの理由があるようです。

   とはいえ、昔の会社は労働環境がよかったかというと、必ずしもそんなことはないでしょう。ブラック会社は認められませんが、豊かな社会に生まれ育った私たちは「過酷な環境」に対する耐性が弱くなっているおそれがあります。

   この点について、dorce0000さんは「ミステリーの女王」アガサ・クリスティの小説を例に説明しています。彼女の小説には、ヨーロッパ先進諸国が経済成長していた1920~60年代の英国中流家庭の不満がよく登場するのだそうです。

「昔はとりたててお金持ちでなくても乳母や小間使い、料理人がいて、若者たちは仕事などに追われず、青春時代はパーティを楽しみ、数ヶ月単位で外国旅行などを楽しむのが当たり前だったのに、今の若者は自活に迫られて、家事も省力化が流行って何と味気ない世の中か…(日本の現状も)それと同じじゃないですか?」

   贅沢を知ってしまった人は、元には戻れないのか。これには質問者さんも「人間は一度得たものを『当然』と思ってしまう、それがどれほど偶然の上に成り立っていた不確かなものであっても…」と慨嘆しています。

   しかし、もしそれが真実なら、お父さんの忠告にも当てはまること。貧困に苦しむ人は救うべきですが、ガツガツ働かずにネットカフェ生活を楽しむ人たちに、昔の基準を当てはめて「ちゃんと働け!」というのも余計なお世話なのかもしれません。

世の中に仕事はあるのか、ないのか?
仕事はある。選り好みしすぎ
仕事はあるがロクなものがない
選り好みしないのに不採用になる
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