会社を辞めても「グループ保険」を継続できるってホント?

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   2012年は、大規模なリストラが続出した年だった。この影響で会社を辞めたり、退職を予定したりする人も多いだろう。特に大手企業を退職する人にとって、失うのは給与だけではない。扶養手当や住居補助がなくなり、福利厚生施設の利用もできなくなってしまう。

   多くの従業員が加入している「グループ保険(団体定期保険)」も恩恵のひとつだ。割安な保険料で大きな保障を得られるものだが、これもなくなってしまうのか――。都内の大手企業の希望退職に応募したAさん(49歳男性)がネット検索していると、「抜け道」らしきものが書かれたサイトを見つけたという。

持病ある人は要チェック!続けられる場合あり

持病のある人にとって「退職後の保険」は頭の痛い問題だ
持病のある人にとって「退職後の保険」は頭の痛い問題だ

   Aさんの職場の退職者説明会では「グループ保険」に関する説明はなく、会社を辞めれば当然恩恵を受けられなくなると諦めていた。しかしある企業のウェブサイトには、Aさんが気になる情報が詳しく書かれていたという。

「その会社のサイトは『退職に伴う手続きについて』という社員向けのコーナーを設けていたんです。うちの会社は色々と自己責任なので、これを参考にしてモレがないかチェックしていたのですが、そこに『グループ保険を継続する方法がある』と書いてあったんですよ」

   Aさんは激務と体重増加のせいか、会社の健診で「不整脈」と診断され治療中。これを理由に退職後に新たな保険に入り直せないとすると、これまでの保障が大幅に減るので心配事がかなり増えてしまう。

   しかし、その会社の社員でもないのに、本当にグループ保険を継続することなどできるものなのか。保険に詳しいオリックス生命の契約業務部長・加藤哲夫氏に確認してもらった。

「すべてではありませんが、グループ保険に継続して2年を超えて加入していた人は、退職後1か月以内であれば健康状態にかかわらず、同じ会社の保険の『個人保険』にこれまでと同じ保険金額まで加入することができます。病気療養中の方は、特に確認をオススメします」

   健康な人であれば比較的自由に保険商品を選ぶことができるが、健康状態によっては新たな保険に入ろうとすると、保険料が割高になったり加入自体を断られてしまう場合もある。持病のある人には大きなメリットになることもあるだろう。

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