2020年 10月 29日 (木)

宗教上の都合で休日出勤できない 同僚たちは反発「ズルい」「出れないなら辞めろ」

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臨床心理士・尾崎健一の視点
反発している人たちは「仕事最優先教」の信者かも

   「宗教はしょせんプライベートのことであり、それを理由に仕事に出ないなんて信じられない」と憤る考え方も、「仕事最優先教」という一種の宗教と言えるかもしれませんね。宗教上の理由で土曜出勤できないために懲戒処分などを下したり、評価を下げたりすることは、間接的に「信教の自由」を制限することになりかねません。ルール上は可能だとしても、実際にはできるだけ避けるべきだと思います。土曜出勤ができない代わりに、日曜に出勤してもらうとか、平日の残業を増やしてもらうとか、別の方法で業務量をカバーしてもらうことは可能ではないでしょうか。

   人材や働き方の多様化という流れの中で、宗教に対する見方を一考する機会でもあります。法的には労働者は業務命令に従う義務がある一方、会社側にも労働者の特別の事情にできるだけ配慮する必要があります。業務時間内の2回のお祈りの時間を許容している会社もあります。これを機会にA君から宗教に関する情報提供や説明をしてもらってはどうでしょうか。


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(本コラムについて)
臨床心理士の尾崎健一と、社会保険労務士の野崎大輔が、企業の人事部門の方々からよく受ける相談内容について、専門的見地を踏まえて回答を検討します。なお、毎回の相談事例は、特定の相談そのままの内容ではありませんので、ご了承ください。

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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