2024年 4月 26日 (金)

定時帰りは「当然の権利」じゃないのか? 終わらない仕事を与える上司はおかしい

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   Q&AサイトのOKWaveに、こんな相談が載っていました。質問者のninntomoさんは、ある飲食店の調理場でアルバイトをしています。このお店ではバイトが3交替制で入っており、最後のシフトに入った人は閉店までの勤務となります。

   「最後のシフト」は皿洗いのほか、調理に使った器具洗いや床掃除、ごみ捨てなど多くの仕事があります。それなのに、この時間帯に他のスタッフが入らず、1人で仕事をする状況に追い込まれることがあるそうです。

1人でシフトに入ると退社が零時を回ることも

「深夜残業は当たり前」なんて上司の怠慢としか言いようがない
「深夜残業は当たり前」なんて上司の怠慢としか言いようがない

   定時の退社時間は22時半ですが、シフトに1人しか入らないと最低でも23時半くらいまではかかります。ときには零時を回ってしまうことも。その分の残業代も、どうやら出ていないようです。

   スタッフみんなで協力して終わらないなら、仕方がありません。しかし、シフトに入った時点で100%終わらないことが確定しているときは、やる気が削がれてしまいます。そこで、こんな質問を投げかけてみることにしました。

「仕事が残っていても、定時になったら帰宅すればいいのでしょうか?」

   この問題はアルバイトだけでなく、正社員でも起こりうることです。上司は部下に原則として定時に仕事が終わるように仕事を振り、もし終わらなければ「残業して終わらせて」と明確に指示すべきでしょう。

   もしも最初から定時で終わらない仕事を任されて、残業を余儀なくされながら、その分の残業代が全く支払われないとしたら…。これは確かに「マネジメントの怠慢」です。仕事を任された段階で「賃金不払い」が決まっていれば、誰だって働く気は起きません。

   ならば、定時の退社時間になったところで「仕事は残っているが、悪いのは私ではない。ムチャな仕事を振った上司が悪い!」と宣言して帰宅する権利があるのではないか――。なかなか説得力のある説ですが、回答者からはこんな指摘がありました。

「明確な残業命令がなくとも、残業をしなければ明らかに業務に支障が出る場合は黙示の業務命令があると解釈され、つまり残業しなければなりません(日立田中事件・最高裁)。ということで、帰ってしまうと契約違反となると思います」

いきなり実力行使すると「店内テロ」になる?

   なるほど、そんな判決が出ているのですね。床掃除やごみ捨てを前の日に済ませておかないと、確かに翌日の「業務に支障が出る」ことが予想されます。他の回答者のtoshipeeさんも、仕事を放り出すリスクをこう懸念します。

「(仕事を片付けずに)帰ったら、次の日どうなるかは想像できませんか?それで食中毒が発生したり開店準備が間に合わないなど店に損失を与えた場合は、店があなたに損失を請求できます。(上司と)話し合った上で実力行使に出ないと、店内テロのようなモノです」

   でも、「最後のシフト」のシフトに数人が入れるよう手配するのは、基本的に上司の責任のはず。そういう配慮をまったくせずに「黙示の業務命令」「残業する義務」などと言われても、納得いかない気持ちも分かります。

   回答者のhidechan2004さんは「上司に報告して指示をあおぐ」べきと助言します。

「終わらないのがわかっていて、報告もしないとなると、単なる無責任になると思います。『終わるまでやれ』と言われたら残業代を請求するか、『サービス残業になるから』と拒否しても構いません」

   ただし不平を言うと「嫌なら代わりはいくらでもいる」と言われて、理不尽に解雇されてしまう場合も予想されます。回答者さんも、正面から権利を主張するときは「辞める気でないと厳しいですよね」と付け加えています。

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