出戻りできる国、出戻りできる会社
2013.07.11 11:35
0
固定したレールに対する柔軟な生き方が「ノマド」
一方、コンサルティングのようなプロフェッショナルの組織は、出入りがかなり自由です。私がいたコンサルティング会社には「出戻り」がありました。
つまり、一度その会社をやめた人が、また入社してくることがあるのです。もちろん会社側は事情に通じた即戦力ですから、基本的にはウェルカムです。中には二度目の出戻りをしたような人もいます。そういった多様な人を受け入れる土壌がありました。
出入りができる組織、出入りができる国。そういうオープンな場所が私は好きです。そして、そういう場所を人生のステージに応じて回っていくというのが、わたしの考えるノマド的な生き方のイメージです。そういう生き方が、一本線の固定したレールに対する柔軟な生き方=「ノマド時代のサバイバル」だと思っています。
日本を出て、また戻ってくる。私にはこの2010年代に海外に出た人が、10年後に大きな波になって再び日本に戻ってきて、大きな改革の波をつくる姿が浮かびます。アジアで起業家を育成する加藤順彦さんは講演録のなかで、このような人材を「ウミガメ」に例えています。いずれ生まれた海岸に戻ってきて卵を生むのです。(大石哲之)