2018年 9月 22日 (土)

LINEの「接待禁止」宣言 役員や社員の「勘違い」防止の意図も

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「パートナーの皆様からの接待及び贈答品の受け取りを禁止することに致しました」

   無料通話・メッセージアプリを提供するLINEの森川亮社長は、2013年8月14日に更新したブログで、こう宣言した。同社が提供するコンテンツやサービスの選定基準は「パートナーの皆様との関係の深さや長さ」ではなく、「あくまでユーザーの皆様からの評価」を重視しているためと説明している。

「スゴいお中元がガンガン届いたんだろうな」

「接待禁止」を宣言した森川社長のブログ
「接待禁止」を宣言した森川社長のブログ

   飛ぶ鳥を落とす勢いのLINEには、役員や社員に対して「お誘い」が増えているのは事実のようだ。接待続きで「借り」が増えてしまうと、ユーザーの評価を差し置いて相手企業のメリットを優先させかねない。

   担当者の人間関係で仕事が進む会社は、実は少なくないはず。しかしLINEは、パートナーとの「オープンでフェアな関係」を続ける方法を選んだ。「役員や社員が勘違いしないように」するのも、禁止理由のひとつだという。おごりや高ぶりがあってはいけないとの考えだ。

   ただ、発表が8月半ばになったのは「遅すぎるのでは」という声もある。この時期には、今年のお中元の発送がほとんど終わってしまっているからだ。ネットには、こんな憶測も飛んでいる。

「こりゃマズいなっていうくらいの、スゴいお中元がガンガン届いたんだろうなってのは想像に難くないね」

   接待に歯止めをかける業界は、他にもある。製薬会社200社以上が登録する医薬品公取協は2012年4月から、製薬会社の医薬情報担当者(MR)による医師への接待の自主規制を強化した。例えばMRと医師の飲食には上限金額を2万円と設定、接待目的のゴルフやカラオケ、スポーツ観戦は禁止とした。

「弊社は禁止しておりません」と声明を出す会社も

   しかし、MR認定センターが2012年8月に公表した調査によると、接待の「自主規制強化」を評価する回答は、MRでは46.9%に上ったものの、大手医療施設の医師は25.1%、中小施設の医師も24.2%とMRの約半分だった。接待が減ってうまみがなくなったと不満を抱える医師も多そうだ。

   一方、接待の必要性については、「ときどき必要」「必要」と答えたMRが76.1%に及び、医師を大きく上回った。普段は聞きにくい情報収集ができるなど接待ならではの効果もあり、なかなか全面禁止とまではいかないかもしれない。

   LINEとは逆に、「皆様からの接待及びお品物の受取、また季節の品物の贈答等を禁止しておりません」とわざわざ打ち出す会社も出た。インターネットの情報サービスを手掛けるサムライズム社だ。無論、LINEのパロディである。

   わざわざこうした「声明」を出したのは、「まだまだ駆け出しで、模索状態の弊社と取引ができるよう尽力していただいた方々」などに対して「ちょっとしたゼリーや野菜ジュースなど」で感謝の意を表すこともあるためだ。

   LINEのような圧倒的な勢いを持つ会社以外では、気持ちを形にしたいと思うこともあるだろう。ただしサムライズムでは、贈り物をもって自社のサービスを選ぶ評価基準にしてもらう必要はない、と念を押している。

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