2024年 4月 19日 (金)

フィリピン生活1週間目 「コアラのマーチ」食べながら「あまちゃん」見てます

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   フィリピンに引っ越してきて、数日経ちました。日本での引っ越し疲れが残っていますが、こちらの生活はおおむね快適です。

   日本の家を退去するときに、家具や電化製品などを全て処分してきたのですが、こちらに入居する際には全てが揃っています。生活するにあたって買ってきたものは、ほぼなし。トランク2つで部屋に入った後から、すぐに快適な生活が送れています。

今後アジアの現状を安く頻繁に取材できそう

少し離れたところにある去年できたホテルが空いたという知らせが。同じ価格でプール付きだという
少し離れたところにある去年できたホテルが空いたという知らせが。同じ価格でプール付きだという

   私が東南アジアに引っ越した理由は2つです。ひとつ目が、リーズナブルで快適な生活をするためです。別に貧乏暮らしがしたいわけでも現地化したいわけでもなく、東京にいるのとあまり変わらない出費でどの程度快適に暮らせるかを試してみたかったのです。

   今住んでいるこのホテルのスイートルームは、写真の通り広く、ベッドルームも2つもあります。バスタブもありますし、ネットも結構速く(5MbpsなのでADSL回線ですね)、毎日掃除も入ってくれます。

   徒歩1分の所に小さなコンビニ、5分の所にセブンイレブン、8分歩けば巨大なショッピングモールもあり買い物には困りません。ケーブルテレビも入っているため、朝に「コアラのマーチ」を食べながら、リアルタイム(日本と同じ内容)で「あまちゃん」を見るなんてこともできます(昨日は泣きそうになった…)。

   日本とフィリピンの時差は、たった1時間だからです。これで、月の家賃(家具つき、清掃・光熱費・ネット込)6.6万円(1ペソ=2.2円として)なら、東京の感覚からすればかなり安いと言えるでしょう。

   もう1つが、アジアの現状をもっと頻繁に取材するためです。国際便はかなり安くなっているとはいえ、日本から東南アジアに行くとなると、飛行機で直行便でも4~8時間。値段も往復で3.5~10万円かかってしまいます。日本の国内旅行でもそのくらいかかりますが、東南アジア内での飛行機はもっと安いです。

   私は今月セブからマニラに行きますが、往復のチケットが5600円です。成田エクスプレスで新宿から成田空港を往復するより安いですね。また来月にはシンガポールとカンボジアに行く予定ですが、これも片道のチケットが大体8000円~1.5万円程度。新幹線に乗るくらいの感覚で外国に取材ができます。

東南アジアの都市部に引っ越すのはそれほど大変じゃない

   この街自体も、大きなショッピングモールを建造中だったり、たくさんの日本人が押しよせていたりと発展途上のど真ん中におり、現地在住の日本人の方や現地人の方から実に興味深い話を伺うことができます。

   私は元々、1年間旅に出ていたり、数ヶ月単位で海外に住んだ経験があるので大体わかってはいたのですが、実際に引っ越してみて改めて分かったことは、東南アジアの都市部に引っ越すのはそれほど大変じゃないということです。

   「今生の別れ」とか「日本を捨てた」とかそういう感情はまるでなく、普通に身柄を日本以外の場所に置いたという感覚なのです。

   転職でも、海外旅行でもそうですが、一度やってみる前は何が待ち受けているかわからないので、非常に不安があります。そして、その不安から、一歩踏み出してみようとしている人にもいろいろ忠告したくなる人は多いです。

   しかし、実際一歩踏み出してみると、意外となんとかなるものです。

   ただ私がこんな風に、お手軽に新生活を始められているのも、引っ越した先がホテルのスイートルームだったというのがあります。これが、普通の家を借りて賃貸契約書を書き、がらんどうの家に家電を揃え、ゴミの出し方から電気の契約まで……とかいう話になったら、おそらく1ヶ月くらいはてんやわんやでしょう。

   こうやって、手間をお金で省略できてしまうのが、我々日本人のメリットです。東南アジアの人に比べて高所得になるため、非常に便利な住居に住んだり、高級店で買い物をしたりということができるため、生活の難度が圧倒的に下がるのです。

「外国に暮らす」スキルを身につけるメリット

   ただ、東京以外に在住している人なら、月の家賃(家具つき、清掃・光熱費・ネット込)6.6万円でも高いと思われるかもしれません。もしコストを下げたければ、ある程度現地の状況が分かってきてから、徐々に庶民的な店に行ったり安い家に引っ越したりということもできます。私も、もう少し安くて快適なところがあれば引っ越したいと思っています。

   もちろん、いま住んでいるところも基本的に快適とはいえ、日本のように全てが完璧に揃っているわけではありません。このフロアは11階なのですが、エレベーターで11のボタンを押すと、なぜか10階から12階までの全てのボタンが押され、丁寧に全部止まってしまいます。それから水圧が弱いので、お風呂にお湯を溜めるのも30分かかります。

   このようなマイナスを些細な問題としか思わない人にとって、東南アジア在住というのは非常に有力な選択肢であるということを実感しています。そして、低いハードルから始められるというのは、海外生活初心者にとっては大きなメリットです。

   ここで「外国に暮らす」というスキルを身につければ、人生で住むことができる場所の選択肢を圧倒的に増やすことができるわけです。これは、机の上だけでグローバルを考えるよりも大事なことではないでしょうか。長く住むとまた違った感覚が出てくるかもしれませんが、その様子は本コラムで逐次レポートしていきます。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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