2024年 4月 27日 (土)

「お客様は神様」の本家もクレーマーに怒っている? 社員に「客に土下座」強いる空気はおかしい

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三波春夫さんの真意と違う意味に

   「お客様は神様」のフレーズは往年の歌手、故三波春夫さんのセリフとして知られている。三波さんの公式サイトには、クレーマーの格好のいいわけに使われるのは心外だという趣旨の説明があり、「本人の真意とは違う意味に捉えられたり使われたりしていることが多く」と注意書きがあるほどだ。本来の意図は、かつて本人がインタビューで答えていた。

「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って、心をまっさらにしなければ完璧な藝をお見せすることはできないのです。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。だからお客様は絶対者、神様なのです」

   これを曲解して、いつのころから「客の要望は絶対」にすり替わってしまった。いまだにこの誤解に縛られ、宋氏が批判したように客に土下座してでも言うことを聞くように仕向ける職場や上司が存在するのだろう。

   米国の「ザ・プラザ・ニューヨーク」をはじめ海外の一流ホテルに長く勤務した経験を持つ奥谷啓介さんは、以前ウェブサイトで、日本のホテルマンにアンケートを取ったところ73%が「仕事を辞めたい、辞めたいと考えたことがある」との結果が出てあ然としたと書いていた。理由のひとつに「ゲストとスタッフの間にある大きな上下関係」が挙げられたという。これに対して米国では「ホテルでも、ゲストとスタッフは対等な立場で向き合いフレンドリーな関係を保つ」と説明。そのうえで「知らず知らずの間に育ってしまった、お金を払うものが高い地位にたつのが当たり前という考え。私は訴えたい。この考えを正そうと」と主張した。

   クレーマーと化した客にも卑屈にならず、奥谷さんの言うような対等かつフレンドリーな関係が当然のものとして認められる風土が、日本でも今後育っていくだろうか。

客から理不尽な土下座を要求された。あなたならどうする?
「まあまあ、穏便に」と話し合いでの解決を促す
「とりあえず謝っとけ」と速攻で手をついて土下座
「私では決めかねますので」と上司を呼びに行く
やられたら倍返し。逆に客を土下座に追い込んでやる
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