2024年 4月 20日 (土)

「気になる問題」指摘するクチコミも紹介 物件比較サイト「マンションノート」

   買った後に後悔するというのはよくあることだが、不動産の物件の場合、そのショックは一段と大きい。「こんなに古びていたのか」「夜になると周囲がものすごく暗いんだな」など、住み始めてから初めて気づくことが少なくない。

   不動産屋が推してきた物件の中から気になったものを選び、1~2回の内覧だけで決めてしまうのでは無理もない。ましてや安くない買い物なのだから、「自分の選択は間違っていなかったはずだ」と思い込みたくもなる。

「交通量が多いので排気ガスは気になる」

「マンションノート」サイト
「マンションノート」サイト

   そんな物件の購入・賃貸にまつわる後悔を少しでも減らせないものか。2013年3月にオープンしたというウェブサイト「マンションノート」をのぞくと、マンションの住人や元住人らによるクチコミ投稿が多数寄せられている。

   おもしろいのは、ポジディブなものだけでなく、改善を求めるようなネガティブ(気になる点)なクチコミも投稿されていること。サイト利用者は初回に投稿する際、必ずポジティブな意見とネガティブなものを両方書き込むよう求められる。実際、ネガティブな声もかなり並んでいる。

   例えば、東京の六本木ヒルズレジデンスの場合、

「けやき坂の下にローソンや24時間スーパーがあるので便利。3階からヒルズに直結しているので、雨が多少降っていてもショッピングは便利」

という前向きなものもあれば、

「交通量が多いので排気ガスは気になる。また高い建物が多いのでビル風や太陽光の反射が強く、アスファルトの地熱は高い」

というマイナス面を指摘する意見も。

(カッコ「」内は、読みやすいよう一部要約・改変しています)

スコアやランキングも表示

クチコミの投稿画面
クチコミの投稿画面

   たしかに住み始めてみないと分からないことかもしれない。クチコミのほかにも、設備や部屋、住人の雰囲気、周辺環境などを評価したスコアや、エリア内でのランキングも見ることができる。マンション周辺の施設やその数も確かめられるのは便利だ。

   同サイトで、例として数点挙がっている以上のクチコミを閲覧するためには、自身も物件に関して投稿をする必要がある。クチコミの書き込み1文字につき1ポイントが付与され、1マンションのクチコミをすべて見るには100ポイントが必要というルールがある。そのため、好きなだけ検索してまわりたいユーザーにとっては少し大変かもしれないが。

   またクチコミには、「住人」や「元住人」など、本人が選んだ属性が表示される。公開はサイト運営側の承認制だ。

   マンションノートを運営するレンガ社(東京・港区)の藤井真人社長によれば、「不動産市場は売り手と買い手の情報格差が大きい市場」だという。その上で、「治安状況や住民の雰囲気など、なかなか知ることが難しいポイントが重要と考える1人暮らしの女性や、行ったことの無い街・知人が住んでいない街に移り住む必要のあるひとにとって特に有用」と話す。

   内覧に出向く前にここで情報を収集し、その上で自分の目で確かめてみるのもよいかもしれない。(岡徳之)

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