2020年 9月 19日 (土)

「出張先で性行為中に負傷」は労災だ! そんな主張は通るのか

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   会社の業務で出張した際にけがを負った場合、労災として認定されるのか。純粋な「仕事中」ではない時間、例えば移動時や宿泊中はどうなるだろう。

   豪州ではこんな訴訟が提起された。女性が出張先の宿泊施設で知人男性と性交渉中に負傷し、「これは労災だ」と主張したのだ。

出張先での食事、移動中の睡眠は「業務起因性」あり

出張中に……
出張中に……

   訴えた女性が事故にあったのは2007年のこと。報道によると、男性とベッドイン中に部屋の照明器具が落下して鼻と口にけがを負った。女性は労災を申請したが労働当局が却下したため、裁判に持ち込んだという。2012年に連邦裁が女性の訴えを認めたが当局が上訴、行政控訴裁は、出張中は原則的に就業期間内と認める一方で「性行為の時間は含まれない」と一転、女性敗訴の判決となった。最高裁は2013年10月30日、この判決を支持したため確定した。一連の流れを追うと、裁判所の判断もかなり揺れ動いたようだ。

   日本国内では、出張中の労災認定はどうなっているか。労災保険情報センターのウェブサイトには、具体的な事例が取り上げられている。

   実際に労災かどうかは労働基準監督署が判定するが、一般的に出張中は事業主の支配下にあり、その過程全般に「業務遂行性」を認めているという。「出張中は個々の行為についていちいち事業主の拘束を受けず、出張者の任意に委ねられている部分が大半であるという事情から、出張の性質上ある程度私的行為が介在することを許容しているというふうに理解すべきでしょう」との見方だ。

   こうなると、出張先では食事や喫茶の時間、また移動中の列車内で睡眠をとっていたときに事故にあった場合、あるいは宿泊先で火事が発生した、食中毒にあった、というケースはいずれも、仕事がけがの原因となったという「業務起因性」が認められるという。

   労災保険情報センターは「出張中に土産を探していたときに被災した」という例を説明している。例えば該当者が出張順路である鉄道の駅などで土産を購入していたとすれば、業務から逸脱した私用・私的行為と見ることはできない、一方で出張順路を著しく外れた場所での行為だったら「業務遂行性を失う」と説明する。前者の場合は、労災として認められる可能性が出てくる。

「出張先で性行為中に負傷」は労災?
労災
労災ではない
行為の場所による
分からない
その他
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