菊池桃子がやさしく語る「キャリア権」 「幸せになる権利」と職業の関係とは

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   1984年の芸能界デビュー以来、幅広い世代から支持を受けているタレントの菊池桃子さん。一男一女の母親として公私ともに多忙な日々を送るなか、2008年からは大学院に進学して政策創造(雇用政策)を専攻。雇用問題や人々のキャリア形成の大切さについての研究成果を修士論文にまとめあげた。

   その思いを伺うと、「僭越ながら、芸能活動を通して社会貢献できる人になりたいという思いが強くありました」と明言。謙虚に、そして時に大胆に、自身の生き方を見つめながら、常に真っ直ぐな歩みを続けて止まない女性・菊池桃子さんに聞いた1時間のインタビューのなかから、キャリア権に関する話題に絞って紹介する。

『NPO法人キャリア権推進ネットワーク』の理事に就任

   2012年8月、菊池桃子さんは『NPO法人キャリア権推進ネットワーク』の理事に就任。キーワードとなる『キャリア権』の推進に向けて先頭を走っている。

「『キャリア権』と聞くと、なんとなく難しそうに感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はよく『職業を通じて一人ひとりが成長し、幸せになる権利』と分かりやすく説明するよう心がけています。
   そもそも『キャリア』と言っても、忙しく生活していると、ふと立ち止まって自分のキャリアを考えてみることってあまりないと思うんです。ないというか、忙しすぎて振り返る余裕もないって言ったほうがいいのかもしれないですね。
   でも今の時代、安定だけの世の中ではないことはもう皆さんも分かってきていて、そうなったときには一人ひとりが、『自分自身のキャリアってなんだろう』と振り返り、同時にちょっと先のことまでの未来図を描いて、残しておくことも大事だなと思うんです。実際は、大きな岐路に立たされた時ぐらいにしか自分自身のキャリアを見つめないようですが、それではちょっともったいないですよね。

就業者に占める雇用者の割合は9割近く

   そういう意味で、私がキャリア権推進ネットワークの活動の先頭に立たせていただくことで、『キャリア』というカタカナ語に関心を持ち振り向いてもらうきっかけになれば嬉しいですね」

   NPO法人キャリア権推進ネットワークでは、『キャリア権』の定義について、『働く人が、その人生(ライフキャリア)に大きな位置を占める職業生活(職業キャリア)を通じて自己実現し、幸福を追求する権利』と明記している。

「大学院で学んで初めて知ったことですが、個人の職業生活設計であるキャリアデザインやキャリアプランニングが尊重されなければならないということは、職業能力開発促進法や男女雇用機会均等法などでも定められていることです。『職業生活設計に配慮する』とか『充実した職業生活を営む』という表現になっています。
   人生の中で、職業生活はとても大切な位置付けにあることに改めて気づきました。そして、今や就業者に占める雇用者の割合は9割近くになっています。
   私は16歳から働いていますので、もしも、65歳定年の企業に勤めていたらなんと49年間、つまり半世紀も働くことになります。一方で、企業の寿命は20年とも30年ともいわれています。企業の寿命よりも働く人の勤続年数がずっと長い時代になっており、終身雇用もすでに現実的ではなくなっていると思います。個人の職業キャリアを一つの企業で支援できる時代ではなくなっています。
   そのためには、企業や学校や国など社会全体で個人の職業キャリアを応援していきたいものです。(略)

やることがいっぱいあると、「今日はとても充実してるな」

   最後に、どんなに忙しくても「常に元気なワーキングマザー」でいられる秘訣を聞いてみた。

「(略)だから、『時間管理』に関しても全く呑気でいられなくて、忙しかったり、やることがいっぱいあると、『今日はとても充実してるな』って満足してしまうんです(笑)。人それぞれで考え方が違うので何とも言えないですけれども、私自身はそういう考え方が好きですね。これからも何事も全力投球で頑張っていきます」

   キャリア権を幸せのキーワードにして、さらに進化を続けようとする菊池桃子さんである。

(インタビュアー関本茂=月刊「人事マネジメント」記者)

上場・中堅企業の人事・総務部門に多くのコア読者を持つ月刊ビジネス誌。専門性の高い著者・ベテラン記者らによる鋭利なコンテンツラインナップが評判。1991年創刊以来、これまでの取材先企業は1,000社を超える。本連載では月刊『人事マネジメント』掲載記事をJ-CAST会社ウォッチ企画として抄録し公開している。
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