「オリンピックの感動」と「ビジネスのツボ」の共通点

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   数々の感動を生んだソチオリンピックが閉幕しました。当方も眠い目を擦りながら応援していました。翌朝の職場で「昨日のジャンプラージヒルで葛西(紀明)選手の活躍は凄かったね」と話題になります。ちなみに、話題になる理由には何パターンかありました。

・凄かった
・感動した
・惜しかった

仕事で相手から共感を受けたことはありますか?

浅田真央選手の演技に多くの人が感動した
浅田真央選手の演技に多くの人が感動した

   当然ながら、感動すると人は大いに盛り上がります。この感動を提供してくれた選手は誰であったか?必ずしもメダルの有無と相関していなかった気がします。例えば、浅田真央選手や上村愛子選手の奮闘ぶりなど典型。では、何故感動したか?オリンピックに至るまでのプロセスをTV等で知っているから「身近な存在」と感じるので共感しやすいのかもしれません。ちなみに共感とは、他者と喜怒哀楽の感情を共有すること。相手が「つらい思いをしているのだ」ということがわかる、自分もつらい感情を持つ状態。

   さて、飛躍した展開と思われるかもしれませんが、仕事で相手(例えば、お客様)から共感を受けたことはありますか?当方は何回かあります。例えば、若手営業時代に難度の高い仕事を任された時のこと。お客様の基幹システムに相当な短期間で新しい機能を追加するプロジェクトの納品でした。タイトなスケジュールで納期遅れにならないように進行しましたが、経験不足(当時)から不安に駆られて

「来月末が納期になっていますが、進捗は予定より遅れています。その原因は~です。ただ、遅れを挽回するべく対策を講じています。具体的には~です」

と途中経過を頻繁かつ詳細に報告。また、報告する姿が疲れ切っていたのは間違いありません。睡眠時間も大幅に削られた状態が続いていました。

仕事はプロセスを共有することでお互いに共感が生まれる

   このようにしつこいくらいに途中経過を共有していると、お客様との距離が近づいていきました。報告を聞いているお客様が共同作業をしていると感じてくれている態度が、随所に出てきたのです。具体的には

・途中経過に対してアドバイスをくれる
・当方の体調を心配してくれる
≪あと僅かだから、頑張ってください≫

と励ますようなメールまでくれました。何とか納期を守り、仕事が終了したときに、お客様は「本当にありがとう」と喜んでくれました。プロセスを共有してきたことで、当方の仕事ぶりが身近な存在になっていたからに違いありません。確かに、最終的な納品まで途中経過の報告を怠った仕事では、お客様も当方の仕事ぶりに共感を持てませんから「やってくれて当たり前」くらいの反応しかなかったと記憶しています。

   やはり、仕事はプロセスを共有することでお互いに共感が生まれるもの。面倒かもしれませんが、事細かな業務報告は怠らないようにしたいものです。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。「高城幸司の社長ブログ」
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