2024年 4月 20日 (土)

もし日本で労基法を完全順守したら 労働者は万々歳か、それとも給料減に泣くのか

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生産性を最大に

   もう一つは、生産性をあげるということだ。8時間で、同じ所得を得るにはおよそ3割位上の生産性の向上が必要になる。

   ちなみに、外資ではホワイトカラーでもそれなりに8時間で仕事が終わっているところもある。労基法はしっかり守る。ただ、守る代わりに、余裕がなく、キツキツであって、常に生産性を最大にするように求められる。

   いらない人員は解雇して、きちきちの人数でやれば、組織全体の労働生産性は上がる。基本的に彼らは生産性が低い部門や、生産性が低い人員のカットが最初に来る。

   ホワイトカラーではないが、アマゾンの倉庫などでは、海外メディアなどによると秒単位で、手に持った端末が作業員の行動を指示する。すこしでも遅れが目立つと集計されて、チェックされて指導が入るという。生産性をコンピュータに監視されている形だ。

   キツキツの職場で、一秒のすきもなく超効率的にはたらけば、生産性もあがり、少ない人数でしかも8時間でいままでどおりのことが達成出来るだろう。

   もちろん非効率に12時間ちかく働いてもいい。どちらがいいとは言わない。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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