2024年 4月 25日 (木)

リケジョは「ドログバ・ショック」に涙したか あるオープンキャンパスのW杯事情

   日本列島は暑く燃えている。いや、気温が高いという意味じゃなくて、サッカーW杯の真っ最中という意味で。しかぁ~し、先の日本戦初戦では、本来は日曜の休日に、それも早起きすることなくリアルタイムで見ることができるはずだというのに……、私は仕事ですよ、え~え。高校生と保護者の方が大学におみえになるんですね。オープンキャンパスというやつだ。

   どうも、私はW杯とは縁が薄いようだ。2002年に日本で開催(共催)された時も、とある外国に留学中で「せっかく日本でやってるのに、どうして深夜に、それも英語放送でW杯を見なければならないんだ~」と嘆いていた。

シラーッとしている女子高生&睨みつけているお母さんに…

結果が気になる…
結果が気になる…

   高校生や保護者の皆様方がおみえになるということで、沢山のリケジョ&ちょっぴりのリケダンにも助っ人をお願いした。実際の在籍比率に対してリケ『ジョ』が多いのは御愛嬌である。それはそうだろう、会社でも受け付け『嬢』が一般的だし、コンパニオンも『ボーイ』じゃなく『ガール』でしょ。いろんな大学の理系学部のパンフレットを見てくださいよ、女子率高いでしょ。

   しかし、それにしても世の中は便利になったものである。お手伝いの(はずの)リケダンが、日本戦をワンセグで観戦している。堂々と見るわけにはいかないので、机の下とか、隙をみて廊下でとか……で、私に耳打ちをしてくる。「先生、いま、いいとこですよ、本田が1点入れましたよ!!」

   なんと~先制したかぁ~、私の説明にも熱が入る。

   「え~、本日はお暑い中を、しかも、日本戦の最中にも関わらず、お越し頂き…」「本日は学科長はどうしてもW杯の日本戦が観たいという事ですので、私が代理で…」とここまでしゃべったところで、ニヤッと笑っている男子高校生やお父様方とアイコンタクトする。

   が……、教室の反対側に座っていてシラーッとしている女子高生&睨みつけているお母さんに気付く。これは、いかーん。

「…というのは冗談でして、学科長は本日どうしても外せない出張がありまして、皆様によろしく伝えてくれとの事で…」

プロフェッサーXYZ(えっくすわいじぃー)

国立大学を卒業し大学院修了後、助手として勤務。現在は東日本の私立大学の教授であり、フラスコを持ったリケジョの研究指導をしたり、シュレディンガー方程式に頭を悩ませる男子学生の教育を行ったりしている。受験戦争世代と言われた時代から、バブル世代、ゆとり世代、そして、ゆとりは終わった?という現代まで様々な教育・研究現場を肌で体験している。大学教育のみならず初等~高等教育の現場とかかわりを持ち、日々「良い教育は?」の答えを模索し続けている。ちなみにカクテル好きというわけではない、下戸である。また、「猫」も飼っていない。
姉妹サイト

注目情報

PR
コラムざんまい
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中