2019年 5月 23日 (木)

企業トップも「他人事ではない」都議会ヤジ問題 「失言がネット上に」の破壊力とは

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   6月18日(2014年)の東京都議会で、晩婚化対策を質問していた塩村文夏都議(35歳、みんなの党)が「早く結婚すればいいじゃないか」などのヤジを浴びた問題は、「性差別」として海外メディアにも波及し、会員制交流サイト(SNS)を含め、議論が拡散した。この件は、企業広報におけるリスクマネジメントの観点から大いに参考になるので、検証したい。

   都議会はインターネットでライブ中継されているほか、録画映像も配信されている。失言が証拠として残されてしまうわけだ。そのような中で、性差別と取られるようなヤジを飛ばした鈴木章浩都議(51歳、自民党、会派は離脱)は軽率すぎると言わざるを得ない。

これを企業に置き換えると…

   また、塩村都議は簡易投稿サイト「ツイッター」に「悩んでいる女性に対して言っていいとは思えない」などと投稿したほか、Facebookでも「『お前が結婚しろ!』『産めないのか?』など、女性として残念なヤジが飛んだ。心ない野次の連続に涙目に」などと速報し、問題をアピールしている。ツイッターやFacebookでは、これに呼応して議論が拡散し、ついには海外メディアにまで飛び火した。ネット上では、鈴木都議が発言を認める前に、自民党のS議員、よくある苗字といった表現で「犯人捜し」が行われていた。塩村都議はインターネットにおける衆人環視の情報戦を上手に活用した。

   さて、これを企業に置き換えると、どうなるか。マンションや工場建設などの住民説明会や、株主総会、業界団体の会合などではビデオ撮りをすることが多い。こうした場での企業トップの発言は即、証拠として活用されてしまう。また、スマートフォンのカメラには写真だけでなく、録画機能もある。悪意のある人間がこれを利用すれば、ゴルフ場や酒席の場でも失言、失態を証拠として残すことができる。さらに、この証拠をもとに、ツイッター、Facebook、2ちゃんねるなどで企業イメージを損ねる作戦に打って出ることもできる。撮られた企業トップは、証拠がある以上、風評被害と言って逃れることは難しく、対応次第では企業の存続にもかかわる事態になりかねない。

管野 吉信(かんの・よしのぶ)
1959年生まれ。日刊工業新聞社に記者、編集局デスク・部長として25年間勤務。経済産業省の中小企業政策審議会臨時委員などを務める。東証マザーズ上場のジャパン・デジタル・コンテンツ信託(JDC信託)の広報室長を経て、2012年に「中堅・中小企業の隠れたニュースを世に出す」を理念に、株式会社広報ブレーンを設立。
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