「実力は普通、でも海外で働きたい」人の必勝法

印刷

   私は「海外で働きたい」という大学生に対しては、いきなり海外に行って仕事を探すことはお勧めしていません。

   海外での求人は即戦力が求められている場合が多く、また新卒ではビザが降りない国が多いため、大学生にとっては不利な戦いになりがちだからです。

   そこでかわりにお勧めしているのが、海外に進出している会社に就職すること。会社内で海外とやり取りが多い部門に行き、出張や現地とのやり取りで経験を積み、駐在員を狙うのです。

名前も知られていないけど、海外に進出せざるを得ない企業に注目

海外で働きたい!
海外で働きたい!

   その際、多くの大学生が最初に考えるのが、三菱商事やトヨタ自動車など、超有名大手グローバル大企業に入ること。しかし、この道はなかなか困難です。

   そもそも、日本中の多くの優秀な学生が入りたいと思っているような有名企業の内定を勝ち取ることは困難です。そして、仮に入社してからも海外に行きたい!という社員が多いため、自分が思ったポジションにたどり着ける確率は高くないかもしれません。このような競争に勝ってやる!という意気込みがある人は問題ありません。ぜひ有名企業にチャレンジしてください。その向こうにはものすごく大きなチャンスがまっています。

   そこまでの自信はない。でも、海外にチャレンジしたいという人はどうすべきか?実は、狙い目な企業があります。比較的小さく、名前も知られていないけど、海外に進出せざるを得ない企業です。

   私が運営しているサムライカレープロジェクトという研修プログラムに2014年1月に参加してくれた方は、まさにそんな就職をしました。

   名古屋の大学でデザインを学んでいた彼は、名古屋の小さなデザイン会社をみつけます。その会社は、ある商材が欧州でヒットしており、売上における欧州の比率が激増しています。

バイトの身ながら欧州に出張へ

   実際その会社に話を聞きに行ってみると、元々いた社員はほとんど英語が話せず、新規で営業の外国人を雇ったもののコミュニケーションに苦労しているとのこと。そこで彼は、フィリピン英語留学で鍛えた英語力と、サムライカレープロジェクトで行った海外での業務経験の話をすると、いきなり面接が始まり、数日後には内定をもらってしまいました。

   それだけに留まらず、「夏休みや文化祭期間中は暇だろ」と言われてバイトとして雇われ、先日はバイトの身ながら欧州に出張に行くことになりました。現地では展示会で自社キャラクターグッズ付きのチラシを(当然外国人の)お客様に配り、ブースに連れてきて、自社製品の魅力について話をするという業務をやっていたとのことです。

「サムライカレーで、路上でカンボジア人の人たちにカレーパンを売る経験をしてたので、全然難しくありませんでした。英語で話すとか、外国人に声をかけるとかに恐怖心がなくなったのが、こんな所で役に立つとは思いませんでした」

   最近、若者の間で「どんどん海外に出たい」という人と「絶対に出たくない」という人が二分化しているということを大学関係者の方々からよく聞きます。「出たくない」という人が多いからこそ「出たい」と思う人には有利な状況です。とはいえ、「どんどん海外に出たい」と思っている人の層には優秀な人が多いという問題があります。

   そこで、「普通の実力」かつ「どんどん海外に出たい」という人は、エリートが来ない場所を探して、そこで活躍すればいいのです。

   こうやって、自分が持っているもので勝てる場所を探して、価値を最大化するというのは、実は、企業のマーケティング戦略と通じるところもあります。

   「就活」は自分が一番活かせる場所を探し出して、そこに自分を売り込むことなのです。(森山たつを)


(※本文でご紹介した方の経歴は、実在の方と一部変更してあります)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter
コメント・口コミを投稿する
コメント・口コミを入力
ハンドルネーム
コメント・口コミ
   

※誹謗中傷や差別的発言、不愉快にさせるようなコメント・口コミは掲載しない場合があります。
コメント・口コミの掲載基準については、コメント・口コミに関する諸注意をご一読ください。

注目情報PR
追悼
シニアの健康ライフ
Slownetからのおすすめ記事(提携)

お知らせ

電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中