2024年 4月 24日 (水)

「就活スーツは何色?」問題の茶番劇 ズバリ、「答え」はコレだ

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   就活のスーツは黒が定番になっている。そして、就活生は、「黒でなければだめでしょうか?」と、びくびくしていると聞く。

   就活のスーツは何色にすべきか、これに答えを出しておこう。

黒?「お前はリムジンの運転手か?」

就活スーツの色といえば・・・
就活スーツの色といえば・・・

   アメリカの金融系の就職掲示板をみると、同じような質問が出ている。

「黒いスーツで面接に行こうと思うが?」

まわりのアドバイスは、

「やめておけ」
「ノーノー」
「お前はリムジンの運転手か?」
「黒は葬式か、夜のパーティー用だよ。ビジネスでは着用しない」
「韓流スターがよく着ているね。ステージ衣装だよ」

というものだ。

   黒というのは、葬式や、カクテル・パーティーのためのもので、次に(映画マトリックスの)エージェント・スミスや、MIBの連中、YAKUZAが着て、最近は韓流スターの衣装になっている。

   もともと、そういうタイプの服だという認識だ。日本においても、服装の常識をお持ちのビジネスパーソンであれば、ビジネスの場において黒いスーツを着て行くことはないように思える。

   そもそも、ビジネスにおいて最も保守的な色は黒ではない。黒はフォーマルな色だから保守的だろうと思いがちだが、上記のように、黒は派手な場面で着るものだ。

   もっとも保守的なスーツの色は、無地の、紺もしくはチャコールグレー(濃いグレー)である。

   これに無地のネクタイを締めて、飾り気のない靴を履けば、どのようなお堅い場所にいっても正しい服として認識される。NYやロンドンでお堅い金融業の面接を受けるときにはみな、こういう恰好をしていく。

   大統領や、イギリスの王族の画像を検索して見て欲しい。彼らは、紺かチャコールグレーを着用している。黒のものはタキシードであり、晩餐会に出るときに着用するものだ。

「無難」をとるか、「正しいものを堂々と」か

   さて、日本の就活の質問にもどろう。リクルートスーツは黒でなければだめでしょうか?

   答えは2つある。

   ひとつは、黒が無難だというものだ。外国では黒は着ないが、ここは日本。みな黒をきているなら黒をきたほうがいい。目的は目立たないこと、余計なケチをつけられないことであり、服装の常識からいっておかしくても皆が黒を着るなら黒を着ろと。

   日本だから、日本のルールに従えと。そういう考えもあるかも知れない。ただ、私が就活したときは、紺のスーツが常識であり、みんなが紺だった。なぜいま黒になったのかは明確な理由はないが、どうも紳士服店が流行らせたのだというのが答えのようだ。ルールというより流行りに過ぎないようにも思える。

   もうひとつの答えは、正しいものは正しく堂々と着ればいいというものだ。なにも、紫のスーツを着ていくわけではない。紺やグレーのスーツは、大統領やウィリアム王子が公式の場で着用する礼儀ただしい色で、これが非常識なはずがない。

   世界で最も保守的で礼儀ただしい服装をしているのだから、日本の就活や人事がどうであれ、茶番に付き合うことなく、堂々と、紺やチャコールグレーを着た方がいい。

   どういう考えを採用するのも個人にまかされるだろうが、筆者は個人的には、大統領が着ている正しい服装を、まわりに合わせて捻じ曲げるほうが恐ろしいと思う。そして、それに乗っからないと内定をとれない、つまり、まちがった常識でもそれに合わせることを強いられる状況でしか職にありつけない状態になったら、はっきりいって終わりだ。

   就活は3年生からであるが、3年生の時にそれに気づいても遅い。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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