2019年 6月 18日 (火)

就活で資格は使える?使えない? 偏差値・業界別資格ガイド

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業界別に役立つ資格は?

   大学の宣伝と推奨策、そして資格予備校の宣伝。この三点から「資格取得イコール就活で有利」と流布していることが判明しました。

   では、当の企業・採用担当者はどう見ているのでしょうか。

   以下、業界別にその取材結果をまとめてみました。もちろん、無関係の企業もあるので、あくまでも目安、ということで。


【大手企業・総合職】TOEICは700点超えが最低ライン。900点到達の学生も珍しくなく「できて当たり前」なので、スコアの良し悪しは実はあまり関係がない。

   仮に600点以下でも学生に魅力があれば話は別。「TOEICスコア制限のある某外資系メーカーに400点で内定を得た学生がいました。さすがに内定直後に『英語はもっと勉強しておくように』と言われたそうです」(将来塾・柳本周介塾長)


【大手企業一般事務職】総合職ほど苦労しない、と思わない方がいい。難関大生の志望者も多く、それでいて採用人数は少ない激戦状態。秘書検定などはあってもいいが、それだけだと他の大多数と同じ。TOEICなどのスコアを上げておく、日商簿記1級などを取得、あるいは「長く勤められる」「一般事務職の中でもマネジメントができる」と思わせるために勉強・学生生活をアピール、いずれか(もしくは合わせ技)が必要。


【航空業界】日系エアラインでもTOEIC600点が目安。欧米系エアラインだとさらにそれ以上が必要。超えられないようなら、新卒採用はあきらめて他業界に就職、社会人転職に賭けるのも手。語学以外の資格(秘書検定、観光系資格、漢字検定)などは趣味の問題。それよりも、ホスピタリティ人材としてアピールできるような勉強・学生生活のポイントを作っておきたい。


【旅行業界】資格(旅行業務取扱管理者)を取れば就活に有利、との宣伝を一番真に受ける学生が多い業界。旅行業務取扱管理者は取ってもいいが、特に有利になるわけではない。取得しさえすれば就活で有利と思い込み、そして落ちる学生が多数。資格取得で時間を使うくらいなら、違う世代とうまく話せる能力とか、そういうエピソードを話せるような学生生活・勉強をした方がいい。TOEICなど語学系資格も同じでスコアが高ければそれに越したことはないが、受ける学生はみなそこそこ勉強しているので差別化できるほどではない。


【機械メーカー・関連商社などの総合職】「うちは海外展開などしないので、そこまで語学力を求めるわけではない。ただ、扱う製品を海外の顧客や海外の工場などに電話やメールで説明する機会は多い。それを考えると、TOEICのスコアがそこそこ、たとえば、500点台だったとしても、工業英検などを勉強していれば、多少プラスポイントとして見ることはある」(機械系商社)


【中小企業・総合職】「資格は特に必要ない。日商簿記やTOEICなど勉強してきているのはいいけど、どうもそれだけで息切れしている、というか、それだけで自慢する学生が多くて困る」(流通)「資格よりも、適性検査、それも性格検査以外の学力検査をもっと勉強しておいてほしい。多少、いいな、と思った学生でもスコアがひどすぎて残らないのが良くあるパターン」(IT)


【中小企業・一般事務職】秘書検定、マナー検定などは受ける学生がほぼ全員取得しているので全く差別化できない。なくても問題視しない企業多数。あってもなくても、という状態。「それよりも、電話の受け答えをきちんとできるのか、手紙をちゃんと書けるのか、などその辺を見ています」(小売)


   いかがでしょうか。是非ご参考に。(石渡嶺司)

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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