2020年 4月 4日 (土)

「同じ社名」めぐる大誤解 「わが社は無関係です!」を上手に伝える方法

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「新聞報道には新聞報道で対応する」という発想も

   一方、(報道があった社とは)別会社である、株式会社比嘉酒造が自社サイトで「お知らせ」した内容は、「先般報道がありました有限会社比嘉酒造は別会社であり、グループ会社ではございません」というものだった。これでは、報道内容も分からなければ、報道を受けて株式会社比嘉酒造がどういうメッセージを発したいのかも明確ではない。

   今回のようなケースでは、「たとえば」だが、「先般、『残波』を代表銘柄とする有限会社比嘉酒造に関して、国税当局による申告漏れ指摘や、処分を不服とする裁判などの報道がございましたが、当社は『まさひろ』『島唄』『海人』を代表銘柄とする株式会社比嘉酒造であり、全く関係がございません」と、ズバリ書くべきである。報道が出た有限会社比嘉酒造を慮って明確な表現を避けたのだろうが、説明は社会やお客様に対して行うのだから、事実を書かないと思いが伝わらない。推測を交えず、事実だけを伝えれば、もう一方の社を貶めることにはならない。

   さらに言えば、両社とも自社サイトを使って説明しているが、「新聞報道には新聞報道で対応する」という発想があっていい。沖縄県の県政記者クラブなどへ情報提供を行うのだ。メディアには報道責任があるので、当事者や影響を受ける者の対応や反論は掲載する可能性が大きい。

   中小企業にとっては、リリースを作成して記者クラブへ持ち込むマンパワーに乏しく、手間が大変だと感じるかもしれないが、報道は企業の生死を左右する凶器にもなりかねないのだから、広報対応は重要だ。社会やお客様に何を、どのように伝えるかの広報戦略を普段から磨いてほしい。それが自社の成長だけでなく、いざという時の防御でも有効に働くことになる。(管野吉信)

管野 吉信(かんの・よしのぶ)
1959年生まれ。日刊工業新聞社に記者、編集局デスク・部長として25年間勤務。経済産業省の中小企業政策審議会臨時委員などを務める。東証マザーズ上場のジャパン・デジタル・コンテンツ信託(JDC信託)の広報室長を経て、2012年に「中堅・中小企業の隠れたニュースを世に出す」を理念に、株式会社広報ブレーンを設立。
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