2024年 4月 27日 (土)

何かを見失いそうになった時、きっと助けてくれる「30の言葉」

   新年あけましておめでとうございます。

   新年早々不祝儀話で恐縮ですが、年末近くに訃報があり、銀行時代に大変お世話になった会社の会長さんの葬儀に行って参りました。94歳の大往生でした。

戦争体験から多くのことを学んだ

道に迷いそうになったら・・・
道に迷いそうになったら・・・

   会長は東南アジアに派兵された戦争体験から多くのことを学んだと、事あるごとに私にいろいろなお話を聞かせてくれました。戦争の最前線で所属軍が壊滅状態に瀕する中、戦火をかいくぐって奇跡的に生還されたのです。戦後、内地に戻った会長は、この先の人生を賜り物として捉え亡き戦友への弔いの意も込め、世のため人のため、人の嫌がることを率先して受けようと無一文から葬祭事業を起こしたのでした。

   その際に心に決めたことは、戦地で多くの嫌な思いをぶつけられ、あるいは理不尽に現地の人たちを苦しめてきた日本軍将校の行動を会社経営の反面教師とすることでした。その考えに沿う形でビジネスを立ち上げ、人材を育て業界のあるべき姿を考え行動される中で、長年にわたり多くの社内外の方々から手本にすべき経営者として慕われてきたのでした。

   数年前の新年のことです。ちょうど他の用事で会社の近くを通りがかったので、年初のご挨拶にとうかがいました。久々にお目にかかる会長の歓待を受け、「せっかくのお正月だから」と一片の書簡を手渡されました。「会社を元気にする30の言葉」と題されたその書簡は、自分が様々な苦労をしながら会社経営をしてきた中で、とある尊敬すべき方から授かったという30の言葉と、その言葉への思いが記されていました。

お世話になった会長から手渡された書簡

「この30の言葉と出会ったとき、私が戦地の苦境の中で学びとったことの一つひとつを端的に表したものだと感じました。この言葉を胸に抱いていれば、いつの日も自分や会社を元気にしてくれる素敵なものだなとも思いました。大関さんのこの先のお仕事が、そして人生が健やかで明るいものでありますよう、これを差し上げましょう。これらの言葉たちは、何かを見失いそうになった時にきっと助けてくれるでしょう。ぜひ毎年、年の初めにはこの言葉の一つひとつの意味を噛みしめて、新しい年を惰性で迎えることのないよう気をつけてください」

   私はありがたく頂戴し、会長に言われたとおりに以降新しい年を迎えるたびに、この書簡に記された30の言葉をかみしめ、自己を諌めつつ前に進むようにしています。

   新しい年の始まりに際して、尊敬すべき亡き会長への弔いの意を表しつつ、この言葉を読者の皆さんにもお読みいただきたいと思います。次のページで紹介します。ぜひ御手元に置いて、皆さまの生活にビジネスにお役立ていただければ幸いです。本年もよろしくお願いいたします。(大関暁夫)

「会社を元気にする30の言葉」

(仕事をすすめる15の言葉)

☆歩き出すと道が見えてくる
☆できるかできないかではなく、やるかやらないかである
☆今までより、今から
☆何をするのかよりも、なぜするのか
☆決意は伝えなくとも伝わる
☆批判に感謝した時、批判は消え去る
☆万策尽きた時、あきらめないという名案がある
☆とことんやると他人と違うものになる
☆どんな時でも手法は百万通りある
☆商品に魂が入ると作品になる
☆大事なものほど身近にある
☆信用とは努力である
☆本当に自信がある時は腹が立たない
☆大変とは、大きく変わることである
☆決意とはいかなる困難をも受け入れることである


(人を育てる15の言葉)

☆罰を与えず、夢を与える
☆できない理由はできる理由
☆明日やるというウソ
☆成長するほど他人の長所が見えてくる
☆他人を変える最良の方法は、自分を変えることである
☆無駄な努力はない、成果は出ずとも成長している
☆安楽な日々は過ぎ去る、充実した日々は積み重る
☆楽を求めるほど苦しくなり、夢に向かうほど楽しくなる
☆苦境に挑む姿が他人を育てる
☆何でもとことんやると自分らしくなる
☆すべては自分で選んだこと
☆限界は自分でしかつくれない
☆謙虚な者ほど大きく見える
☆うまくいかないことを楽しめた時、成果は大きくなる
☆一粒の雨が海になる如く、一粒の汗が未来になる

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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