2024年 4月 25日 (木)

就活格差、悪いのは企業でも仕組みでもない 学生の実力こそが問題だ

特定の人に内定がかたよるのは当たり前

   そして、日本の社会の側も、文系のノースキルだろうが、大学を卒業したのだから、全員が就職できないといけない、というような強迫観念になっていると思います。ここに大きなギャップが有ります。

   はっきりいいましょう。特定の人に内定がかたよるのは当たり前です。

   だって、日本では大学生の多くが英語も喋れないノースキルの取り柄のない学生だからです。

   そのなかで、ごくごく一部のスーパー学生だけが、ちゃんとした行動様式と考えをもち、何に取り組んでも着実に成果を出してきて、光り輝いているのです。企業はそういう人材だけがほしい。文系のノースキル人材は不要です。

   つまり、何が言いたいかというと、現在の就職格差は、就活の仕組みがわるいのでもなく、企業の採用姿勢が悪いのでもありません。

   単純に、いまの日本には、企業が採用に値するような学生が少ないだけです。

   まともに戦力になる学生が、日本では、殆どいないのです。

   そして、まともな戦力レベルに達した学生は、ほとんどの企業から内定をいただきます。

   これが就職格差といわれていることの真実です。

   グローバル競争にさらされている企業はシビアです。殆どの学生がノースキルで英語も喋れず、何一つ成果を学生時代に出していない状態で、それでも一定の数を採用で確保しなければいけないという指令を出された人事部の苦労は、並大抵ではないでしょう。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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