転職サイトなどを運営している、「Vorkers 働きがい研究所」がまとめた「平成生まれの退職理由ランキング」によると、「キャリア成長が望めない」(25.5%)が最も多かったことがわかった。2015年4月14日、調査結果を発表した。退職した若手社員の4人に1人が会社のキャリア成長に課題を感じているようだ。
2位は「残業・拘束時間の長さ」
調査対象は、新卒3年目までに退職した、平成生まれの元社員。「Vorkers」のサイトに寄せられた627件のコメント(回答)を分析して「退職理由」を15項目に分類した。
具体的には、「安定はしているが、女性の成長機会がなかなか設けられていない」(紙・パルプ、女性)、「長い将来を考えると、手に職がついてなく、つぶしのきかない仕事内容に思えたため」(航空、女性)など、キャリアに対する不安の声が目立った。
また、「他でキャリアアップしてみたかったから。一生に一度の人生であり、いろいろと挑戦してみたかったから」(官公庁、男性)、「もともと海外で働きたいという思いがあり、そのチャンスがあったため退職を決意」(レジャー、男性)など、キャリア成長を理由にあげる人も多かった。
次に多い退職理由は「残業・拘束時間の長さ」(24.4%)。「残業が慢性化しており、定時であがれることはまずなかった」(アパレル、女性)など、残業時間の長さへの声は業界を問わず多かった。
3位は「仕事内容とのミスマッチ」が19.8%。以下、「待遇・福利厚生の悪さ」(18.5%)、「企業の方針や組織体制・社風などとのミスマッチ」(14.0%)、「休日の少なさ」(10.0%)、「社内の人間関係の悪さ(上司との関係を含む)」(8.8%)、「企業・業界の将来性のなさや業績不振」(8.3%)、「評価・人事制度に対する不満」(7.2%)、「体力が持たない」(6.7%)と続いた。
業界別にみると、「残業・拘束時間の長さ」が最も多かったのは小売、不動産、教育、飲食、メディア、「キャリア成長が望めない」は金融、官公庁、レジャー、「仕事内容とのミスマッチ」は保険、金融だった。