友人同士で「カイシャの名刺交換」 強い違和感、「これって必要?」

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   新社会人の皆さんは、そろそろ外出時の名刺交換にも慣れてきた頃でしょうか。今回は、そんな名刺にまつわる「違和感」のお話です。

   筆者が社会人になりたての頃、大学の友人の結婚式がありました。2次会では、懐かしい面々が集まって、学生時代に戻ったかのよう・・・と、思っていたら、会場に入るなり、ある男友達から「はい、これ」と、彼の会社名・部署名が入った「名刺」を渡されたのです。「よかったら、名刺交換しようよ」。筆者は、同級生が集まる場所に「自社の名刺」を持って行く必要はないと考えていたため、「ごめん、今は持ってないんだ・・・」と、ややぎこちない感じに。こちらとしては、彼の就職先も知っており、「名刺なんてなくても、仕事の話をしてくれるだけで嬉しいのになぁ」と、複雑な思いになったのを覚えています。

名刺交換は「マウンティング」??

ども、ども
ども、ども

   しばらく会っていなかった同級生同士が、仕事の話をするのに、名刺の肩書きが「ネタ」になることはあるでしょう。それでコミュニケーションが上手くいくことも、想像に難くありません。ただ、気心の知れた友人間での「名刺交換」。それって必要? と、モヤモヤしていたところ、ある女友達が次のように言っていました。

   「やっぱり男子にとっては、自分が有名企業に入ったこととか、今どんな仕事してるとか、そういうことを話すのに、『名刺上の肩書き』が役立つんじゃない? ある種の『マウンティング』になってる部分もあるんじゃないかな。俺の方が大きな仕事してる、みたいな・・・」

   なるほど。友人同士なのに「会社の名刺交換」をする男心は、「俺の方が優れている」と示す「マウンティング行為」でもあるのか・・・? そう思っていたところ、また別の2次会で、今度は女友達から「名刺」をもらいました。その場に集まったのは、ほとんどが女子でしたが、皆が皆、会社の名刺を持参していたのです。

   「久しぶり~!」のあいさつもそこそこに、「名刺交換タイム」がスタート。筆者は、この時もまた、会社の名刺を持参していなかったので、「ごめん、今は名刺持ってないけど、会社ではこんな仕事をしているよ」と返していたのですが、心中は複雑でした。こちらは、ただただ「同級生との再会」を、楽しみにしていただけなのです。仕事のことも話すでしょうけど、そこに「名刺の肩書き」は必要ない、と思っていました。就職先も、互いに知った仲。あえて名刺交換をする必要性が、どこにあるのでしょうか。

せっかく旧友と再会したのに・・・

   ちょっと前、女同士(や男同士)の「マウンティング」が話題になりました。マウンティングとは、互いにさり気なく「自分の方が上だから」と誇示しあうこと。同級生同士の名刺交換が、「マウンティング」の役割を果たしてしまっている面も、一部ではあるかもしれません。もちろん、名刺をネタに盛り上がるコミュニケーションには良い面もあると思いますが、せっかく旧友と再会したのに、「まずは名刺交換から」というのは、少し寂しい気がします。

   友人との「名刺交換」が本当に必要なのは、現在の筆者のように、フリーで仕事をしている人間ではないでしょうか。フリー(ランス)だと、名刺がなければ、自分が何者かすら分かってもらえませんし、過去の仕事を印字しておけば、実績紹介代わりにもなる。「お、ライターやってるんだ」と、仕事がもらえる可能性も、なきにしもあらず・・・悲しいかな、そんな「必要に迫られた名刺配り」なら、筆者もしたことがあります(さすがに、結婚式の2次会で配ることはありませんが)。せめて、旧友同士では、ビジネスライクな名刺交換はしたくないなぁと思うのですが、皆さんはどう思われるでしょうか。昔の友人と再会した時に、名刺交換、しますか?(北条かや)

北条かや(ほうじょう・かや)

1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。著書に『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』。ウェブ媒体等にコラム、ニュース記事を多数、執筆。TOKYO MX「モーニングCROSS」、NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」(2015年1月放送)などへ出演。
【Twitter】@kaya_hojo
【ブログ】コスプレで女やってますけど
【Facebookページ】北条かや
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