新入社員の離職防止に「交換日記」や「家庭訪問」 「効果あり」説VS「うっとうしい」派

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   「大卒新入社員の3割が、入社3年以内に離職する」――。毎年この時期になると、新入社員たちの離職をめぐるニュースが、話題になる。中でも、大卒の新入社員が、「入社1年目」までに辞めてしまう割合は、ここ数年、12~13%台と高水準だ。

   せっかく雇った新人を、「いかに辞めさせないか」腐心する試みが、あちこちで始まっている。

大卒新入社員、1年以内に1割強が離職

頑張ってますよ~
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   厚生労働省によると、2013年度に入社した大卒社員の「離職率」は、全体で12.7%。入社してから1年の間に、1割以上が辞めたことになる。12年度は、1年で13.1%、11年度は、13.4%が1年以内に離職している(新規学卒就職者の在職期間別離職率の推移)。1年以内離職率は、従業員が少ない企業ほど高い。従業員数「5人未満」では「32.4%」と、3人に1人が1年以内に辞めているのに対し、「30~99人」では16.2%、「1000人以上」では7.8%まで下がる。

   中小企業では、新入社員を「辞めさせない」ための試みが目立つ。時事ドットコムの記事、「辞めないで新入社員=離職防止あの手この手 社長が家庭訪問、交換日記も」(2015年5月2日)によると、名古屋市の自動車販売業「エアスト」の社長は、新卒採用を始めた11年度、7人中5人が「1年以内」に辞めてしまった。そこで、会社との距離感を縮めるため、新入社員の家庭訪問をし、本人と家族に「事業内容や経営方針を自ら説明」することにしたという。入社式では、1人ひとり文面の違う「直筆の手紙」も送る。さらに、シェアハウス型の「社員寮」を導入するなどして「社員の家族化」を図ったところ、離職者は、会社全体で年間1~2人程度に減ったそうだ。

   記事では、他にも、新入社員に職場での体験や悩みをノートに書かせ、社長がアドバイスを返す「交換日記」を毎週続けているという会社の取り組みも紹介している。

   これらの試みに対しては、多くのネット反応が寄せられている。ツイッターでは、やや批判的な声が目立つようだ。「私的には、これをやられたら辞めたくなるわ、という例ばかりなんだけど。世の中、こういうのを求める人が多いのかしら?」とか、「シェアハウスに社長との交換日記とか、全部、会社を辞めざるをえないように縛ってるようにしか見えん」など、手厳しいコメントが寄せられている。

「それより、給料を上げてくれ」

   新入社員に対し「辞めないで!」という試みの数々を、「福利厚生に目が向いていない」と、批判する向きも多い。ツイッターでは、「給料を上げる、休暇の取得を推奨する、残業がなくなるような制度作りが、出てこないよね」という人もいれば、社長の家庭訪問や交換日記などについて、「うっとうしすぎる。いいから福利厚生と給料良くして定時で帰れるようにしろ!」と、憤慨する人もいた。

   一方で、「なんにせよ、会社が労働者に気を遣うようになったのは、いいことだ」とか、「初めから使い捨てる気の企業よりは、良いと思います」という声もある。

   ただし、シェアハウス型の社員寮や交換日記、家庭訪問など、「『社員は家族』というノリは苦手な人もいる気がします」と、最近の若者にとって、必ずしも「社員=家族」という考えがフィットするのか、疑問を呈する人もいた。あなたの会社では、どうだろうか?(KH)

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