2024年 4月 25日 (木)

「フリーダイヤル難民」は無視? 本末転倒の某社対応

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守るべきは、ルールかカスタマーか

   そもそもフリーダイヤルというのは、顧客に電話料金の負担をさせないための顧客サービスであったはずだ。本来は、顧客が負担なくカスタマーサービスに電話をかけられるようにという配慮のためである。電話はつながるのが当たり前で、その上で、フリーなら申し分ない。

   しかし、この会社は、順番が逆転してしまっている。フリーダイヤルが絶対に大事。電話がつながらないひとがいてもいい。ということだ。

   こういう会社とはもう契約を維持したくないので、解約した。結局日本に一時帰国した時に、他人の電話を借りて電話した次第であり、ものすごいコストと時間がかかったのである。最悪の顧客サービスであった。

   いまや日本国内にいても、ひかり電話やプロバイダの電話などのIP電話をメインで利用しているところも多く、事業所も例外ではない。むしろコスト感覚にすぐれた小規模な事業所の多くがIP電話だ。

   また、スマホでも、データ通信の契約だけをして、050PLUSや、LINE電話などのアプリから電話をかけて、通話の契約をしていない人もいる。

   こういう人が、のきなみフリーダイヤル難民になっている。

   かつては顧客のためだったルールが時代の変化で、カスタマーの利益を損なっている。こういう場合、守るべきは、ルールだろうか、カスタマーだろうか。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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