2024年 4月 24日 (水)

「事前申請の有休」前日に「取り消せ!」 超多忙なら従うべき?

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   有給休暇は労働者に与えられた権利で、会社側の時季変更権を別にすれば、原則として雇用者は拒否することができない。

   ところが、前から申請していた休暇を、上司から前日に「取り消せ!」と言われてしまったという相談がネット上に投稿されている。予期せぬ忙しさに見舞われていたようだが、相談者は有休を取り消すべきだったのだろうか。

上司「みんな働いてるから空気読んで」

今さら「休むな」なんて・・・
今さら「休むな」なんて・・・

   件の相談が投稿されているのは、Q&Aサイト「Yahoo!知恵袋」だ(2015年11月20日)。

   親が地元から旅行に来るとのことで、11月20日に有休を使うと10月頭に申請していた相談者。しかし、10月末で終わるはずの仕事が終わらず、10月半ばから投稿の前日まで休みがないほどの忙しさに見舞われてしまったという。

   顧客には、2週間ほど前からこの日に休むと伝えていて、それを前提にスケジュールを組んでいた。そして前日、予定通り休むと上司に伝えたところ「猛反対かつ何考えてるの?とのこと」。

   相談者はホテルや施設を予約してしまっていること、顧客の了承を得ていること、この日、自分が出社したところで仕事が終わるわけではないということで休むのは問題ないと考えているが、上司からは

「申請の有無なんて関係なく、今みんな休みなく働いている。空気を読んでほしい」
「キャンセルできるならキャンセルしてでも出社するのが当然」
「(顧客は)お客さんの立場で有給休暇を拒否なんてできないんだから、俺と調整するべきだった」

と言われたそう。最後には「じゃあ出社しなくていいや。勝手にしろ」と電話を「ガチャ切り」されてしまったそうだ。

「もし本当に必要であれば時季変更権とかもあったのでしょうが、そんな事もなかったので私としては出社する必要は無いという感じなのですが皆さんはどう思われますでしょうか」

と、意見を求めている。

同僚とかにはどう思われるか・・・

   回答欄には、

「(上司の立場で)もちろんできるなら変更できないかと要請はしましたが、その有給の取得理由をきいて変更は無理だなと思ったので、休みが終わって出て来ればみんなが疲弊しているだろうから、君が頑張ってといって認めましたよ」
「上司の方は、本当に代替人員がいないのであれば、『どうしても人が足りないから、有給の時期を変更してくれないか?』と、きちんと話をすべきでした」

など「取り消す必要はない」とする意見が書き込まれている。その一方、

「その会社の状態だと(略)同僚との今後の関係を考えた方がよくないですか?みんなが休みなく働いてるのに、何か月前から申請していたとしても休みをとる人に対して、同僚とかにはどう思われるだろうとか考えましたか?」
「法律だとか、時季変更権なんかどうでもいいこと。仕事がたいへんな状況で、みんなが休まず働き、なんとかしようとしている状況で、のこのこ有給を取得できる神経が理解できん。こんな労働者は、絶対に昇進も昇給もさせない。ていうか、辞めさせるだろうな」

と「働くべきだった」という厳しい声も寄せられている。

時季変更権との関係

   独立行政法人「労働政策研究・研修機構」のサイトでは、時季変更権について「労働者が年休の時季指定をした場合、その年休取得により事業の正常な運営が妨げられるときには、使用者は年休取得を拒否する権利」があるとしつつ、「使用者は労働者の希望が実現できるように配慮を行うことが求められます」とも記している。

   今回のケースでは、相談者が申請通りに休めるよう自身で仕事を調整していたこともあり、少なくとも取得前日になって文句を言う上司の側にも問題がありそうだ。ただ、「空気を読め」と言われてしまうかもしれないが・・・。(MM)

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