2016年を「閉塞感打破」の年にする 「未知の世界」への誘(いざな)い

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   さて、2016年になりました。

   カンボジアはこの時期、正月気分とかありませんし、そもそも気候が1年を通して大差ないので、何かが変わった感がありません。

   私自身も、特別何かあるわけでもないので、引き続きこのまま活動を続けていく予定です。

活動のテーマは、今も昔も「出入自由」

チャンレジ2016
チャンレジ2016

   私の活動のテーマは、今も昔も「出入自由」です。

   そもそも、大学を卒業して社会人になるための就活をするとき「30年以上も同じ会社にいるなんて絶対無理」と思って外資系企業に就職しました。

   そして、就職した会社が運のいいことに「出入自由」な会社でした。

   1度退職した人が、数年別の会社で働いて、また帰ってくるなんてことは日常茶飯事。中には4回もこの会社に入社した人もいます。

   当時は、昔働いていた人は、教えなくても仕事が分かるし、どれくらいの成果をだすかも実績値から分かるから、(必要な人材であれば)採らない理由はないと、出入自由であることは当たり前だと思っていました。

   しかし、その後、転職して日本企業に入ってみると、実はそんなことはなく、1度辞めた人は、在職時代の仕事の成果とは関係なく「裏切り者」であり、原則、会社に帰って来られないという慣習があるということを聞きました。なるほど、世の中は広い。いろいろな考え方があるもんだと感心したものです。

   こういう異文化の存在を知っているということは、大切なことです。

   日本企業で外資企業のやり方を知っていると、外資企業の人たちと協業するときに話が通じやすくなります。しかし、それ以上に、自分が当たり前だと思っていることに対して、そうは思わないと、真っ向から否定する人が存在するということを認識するだけで、人に対する話の仕方、説明の仕方が変わってくるのです。

「完全には分かり合えない」ということを分かり合う

   そして、その違いの存在は、外国の人と仕事をし始めるとさらに顕著になっていきます。そのあまりの違いの大きさに、一体どこから説明すればよいのやらと、途方にくれることもよくあります。

   ただ、違いを認識することと、コミュニケーションが断絶することは大きく違います。

   多くの日本人は、外国人というと宇宙人と同じくらい、コンタクトが難しい生物であると考えている傾向があります。しかし、実際に話をしてみると、常識が違うということはあっても、コミュニケーションがとれないわけではありません。

   これは、君たちの常識とは違うね。だけど、お客さんはこう思っているから、この様に行動できないかな?と、違いを認めた上で、それをどう埋めるかを話せば、きちんと理解してもらえます。「察することができないから、コミュニケーション不能」と扉を閉めてしまうのは非常にもったいないです。

   そして、「完全には分かり合えない、ということを分かり合う。それを前提としてコミュニケーションをとった」経験は、その後の仕事で非常に役に立っています。

   自分の考えと全く違う人がいるという前提の元に説明をしたり(時に挑発したり)することは、このようなコラムの文章を書くときのベースになっています。

自分が当たり前だと思っていることが、人によっては超絶めずらしいものであるということから作ったのが、海外起業体験プログラム、サムライカレープロジェクトです。

   自分が知らないことがたくさんあるということ、他人が(自分は知っているのに)知らないことがたくさんあるということ。この「無知の知」はソクラテスの時代から言われていることですが、真理であると思います。

「未知の世界」の存在を知ってもらうお手伝い

   ただ、ひとつの所にずっといると、その場所の常識が世界の全てだと思ってしまい、未知の世界があることを忘れてしまう。そして、その常識を知らない人を「異物」であると排除してしまう。これは、自身にとっても相手にとっても不幸です。

   だから、自分は、多くの人に「未知の世界」の存在を知ってもらうお手伝いができたらと思っています。

   新しいところにいけない理由はいくらでもあります。

1:いまいるところ以外に興味がないから

2:いまいるところが充分に快適だから

3:新しいところが快適であるか分からないから

4:いまいるところを離れて、帰ってこれるかが分からず不安だから

   その対策として

1:興味がない人には、興味を持ってもらえるようなおもしろい話を伝えます。

2:充分に快適だと思っている人には、「その快適さは永遠のものですか?」と問いかけてみます

3:新しいところが不安な人には、その情報を提供し、お試しで新しい事にチャレンジする場所をつくります

4:帰ってこられるか分からず不安な人には、帰り道を用意します

海外にチャレンジする道

   出ることに関する障壁を下げ、帰ってくるための道筋を作る。「出入自由」な社会になると、人々の選択肢は増え、楽しく生きていける人が増える。なにより、日本を語るときに出てくるキーワード「閉塞感」を打破するものになるからです。

   このコラムで何度も繰り返していますが、海外に出ることが必ずしも善なわけではありません。人によってはそれで不幸になる人もいます。でも、海外にチャレンジする道が閉ざされ、誰も出られないというのは、世の中のほとんど全ての人にとって不幸です。

   やってみて、ダメだったら、帰る。

   こうやって、いろいろなことを試行錯誤してみて、自分が楽しいと思う道をみつける。たくさんの人がこのプロセスを踏めるようになることが、全体的な幸福度を上げることになると思うのです。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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