デンマーク版「子作り」推進作戦 子供夫婦に「親がプレゼントすべきもの」とは

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   少子化、出生率の低下は日本でも社会問題になっている。2015年国民の幸福度ランキング3位のデンマークも、同様の問題を抱えているようだ。こうした背景を逆手にとって、デンマークの旅行会社「Spies」が、ユニークなキャンペーン動画を公開している。

   年末年始の旅行から戻ったばかり、という人も多そうだが、こちらのキャンペーンも旅行絡み。孫の誕生を心待ちにしている親世代に向けて、子供夫婦に旅行をプレゼントし、妊娠を促してみようというものだ。

夫婦の妊娠を親が手助け

真剣です(キャンペーン動画から)
真剣です(キャンペーン動画から)

   動画のタイトルは「Do it for Denmark - Do it for Mom」(デンマークの為に、母の為に)。

   冒頭、国の少子化の問題を取り上げるシリアスな場面から始まる。その後、自分の子供の幼少期を思い出す母親のシーンから、孫の誕生を心待ちにしている親の気持ちが伝わってくる。

   続いて、「なぜ旅行を子供夫婦にプレゼントすることが、孫の誕生への近道なのか」、旅行会社としてはもっとも重要な根拠を説明する場面へと転換。それによると、

「穏やかな暖かい気候の地域への旅行は、その他の地域よりも51%セックスをする機会が増える」
「旅行先でのテニスやジョギング、ゴルフ適度なエクササイズは幸福ホルモンを増加させ、性欲を高める」

という。

   そして、旅行会社から視聴者へのプレゼントの紹介。旅行のパッケージと1000DKK(デンマーク・クローネ)=約1万7000円=の割引が用意され、さらに旅行中の雰囲気を盛り上げるシャンパンや、おそらく男性の体力作りのためだと思われるプロテイン。さらには、長い串状のもので穴が開けられたコンドームも登場する。

   動画の最後に登場するのが、まだパートナーがいない子供とその親。結婚していない子を持つ親からすれば、孫の誕生以前の問題だ。だが動画ではそんな親にも、「Proactive(先を見越して)」に、思い切って子供に一人旅をさせてみよう、旅行先で出会いがあるかもしれないと促している。

旅行日に排卵日が重なるとディスカウント!

   離陸する飛行機を両手を振りながら嬉しそうに見送る大勢の母親たちのシーンを見ていると、なんともおかしな感じを覚えるのだが、Spiesのウェブサイトを見てみると意外と真剣のようだ。

   旅行日に排卵日が重なるとディスカウントがあったり、陽性の妊娠検査薬の写真を送って実際に子供が生まれたりしたら、3年分のオムツやベビーカー、また家族旅行などの賞品が当たったりするという。さらに、このサイト上では、前回の生理開始日を入力することで、排卵日や次回の生理日、そして妊娠検査薬使用日の目安が表示されるカレンダーや、妊娠するためのアドバイスなど情報が満載。

   今回の動画は、同キャンペーン第2弾で、2015年9月末に公開され、同年末までに700万回以上も再生されている。

   ここまで力が入っていると、「どのみち年に数回は旅行するのだから、この旅行会社で申し込んでみよう」という気にもなるかもしれない。自分たちの将来にも関わる身近な国の問題を取り入れ、認知度と売上のアップを狙ったユニークなキャンペーンだ。(執筆:中井千尋 編集:岡徳之)

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