商社に受かりそうなタイプは? 商社マンガ著者に聞いてみた

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   今日のテーマは「商社営業」です。

   就活生の多くが気になる商社。

   しかし、体育会系が優遇されるとか、営業が大変、などネガティブな話が学生間で飛び交う業界でもあります。

商社とはどんな世界?

仕事の内容は・・・
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   では、そもそも商社とはどんな世界なのでしょうか。総合商社と専門商社の違いとは?就活で商社に受かりやすい・落ちやすいタイプは?

   そんな気になるテーマについて、今回、実際に商社営業の世界で働いていた方にお話を伺いました。

   専門商社の営業部門勤務を経て、漫画家デビューした小田ビンチさん。東京大卒(ボクシング部出身)。自身の経験などを元に描いた連載『商社マンは今日も踊る』が、2011年に書籍化されました。同書が今(16)年1月20日、電子書籍として発売されることになり、単行本未収録分なども含め、6冊が出ます。うち1冊は「就活生向け版」です。

そもそも商社とメーカーは何が違う?

   さて、就活生の中には、志望先を商社にするか、メーカーにするかと頭を悩ませる人も多いようです。両者の違いが、いまひとつピンと来ていないのですね。

   小田さん、商社とメーカーは何が違うのでしょうか?

「一番大きな違いは『メーカーは自社製品を売る』、商社は『他社が作った製品を売る』。ここが違いです」

   まあ、そうですね。

「メーカーの人間だったら『競合のA社の製品の方がウチの製品より優れているんだよなぁ...』と思っていても、自社の製品を売るために頑張らなくてはなりません。商社は、良い製品を作るメーカーから仕入れて売るコトができますから、身軽です」

   そうなると、メーカーよりは商社の方がいい、ということでしょうか?

「そうとも言い切れません。市場価値の高い商品を持つメーカーは、営業で優位に立てます。対して商社は好きなものを売れるかというと、メーカーが売ってくれなければ仕入れができないため『自社製品を持たないこと』が弱みにもなります。例えばあるお客さんに売りたい商品が、別の商社を通してそのお客さんにすでに売られていたら、当然その商品のメーカーは仕入れをさせてくれません」

   どちらも一長一短ということですね。市場価値の高い商品も、未来永劫、強いかと言えばそんなことはありませんし。

   一時は絶好調だったシャープの液晶テレビがその後競争力をなくしたことなどを考えれば、ちょっと怖い部分も。

専門商社って総合商社より下?

   せっかくなので、ちょっと意地悪な質問を。総合商社と専門商社、と俗に言いますが、何か、専門商社って、総合商社より格下のような気が......。

「『商い』という意味では基本的には変わりません。分野によっては、総合商社と専門商社が競合して戦っている場合もあります。大きな違いといえば『規模』と『信用』でしょうか。
   たとえば、JBIC(国際協力銀行)とのつながりです。JBICは日本国政府100%出資の特殊銀行ですが、ここから莫大な金額の融資を受けてビジネスをするのが総合商社の得意技です。海外のエネルギー関連大企業が、JBICから融資を受けたくて総合商社にジョイントベンチャーのパートナーとして声をかけてきたりします」

   なんか、いきなり話が凄いです。では、総合商社の方がやはり上、ということでしょうか?

「そんなことはありません。分野によっては専門商社の方が強くシェアを持っている、ということもあります。専門分野を持っている、という強みは働く人の誇りにもなっています」

   私も、専門商社は全部ではないですが、採用担当者を何人か知っています。日伝、サンセイテクノス、立花エレテック、加藤産業、山星屋、山善、トラスコ中山、シマブンコーポレーション...。

   たぶん、私がかかわった就活交流会に参加していない学生だと、知らない企業ばかりかもしれません。が、それぞれ、強みのある企業です(詳細はナビサイトなどで検索をどうぞ)。

   総合商社がダメだから専門商社、というものでもないかな、と以前から思っていましたが、今回の小田さんのお話を聞いて、その思いを強くしました。

商社に落ちやすいタイプは?

   もう一つ、受かりやすいタイプはどういう学生か、これも聞いてみましょう。

「一番なのは、愛嬌があること。それから、協調性とふてぶてしさをあわせ持っていることです」

   ふてぶてしさ?

「要するに、自我・自分の意見を強く持っていることです。これがないと、商社ではしんどいですね。あとは、大学名、帰国子女や学生起業などの特異な経歴、体育会系所属、語学ができる、などですが、この辺は選ぶ側の企業によっても分かれます」

   なるほど。では、落ちやすいタイプはその逆ということでしょうか?

「愛嬌が無いのは致命的です。それと、真面目すぎるのもアウト。営業は理不尽でえぐいので、真面目すぎると潰れてしまいます。他は、自分の意見が無くて人に合わせすぎるタイプもつらいところです」

商社とは?営業とは?社会人とは?

商社マンは今日も踊る 就活生向け版
『商社マンは今日も踊る 就活生向け版』

   今回出る電子書籍については、現在、小田さんのブログで見本を公開中ですが、発売前の1月15日前後には削除してしまう予定とのこと。

   Amazonでは、完全版1~4巻、就活生向け版、紙本未収録話版の6冊がすでに紹介され、予約可能になっています。就活生には、やはり就活生向け版がオススメですか?

「6冊出したのは、読者のタイプに合わせるためです。就活生の方であれば就活生向け版をどうぞ。『商社とは?営業とは?社会人とは?』という疑問に答えるエピソードを1・2巻から選んで収録しています」

   就活生向け版は350円。最後に出てきた「営業とは?社会人とは?」という疑問への答えは、商社志望者以外でも気になりそうです。(石渡嶺司)

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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