育休取ろうとすると「不倫か?」 「宮崎議員騒動」が残した波紋

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「私は産後1か月は妻を助け、子供を育てるために育児休暇をとる決意をしました」

   こんな宣言をしていた自民党の宮崎謙介衆院議員だが、「ゲス不倫」(産経ニュースなど)が報じられ、結局議員辞職することになってしまった(2016年2月16日に辞職許可)。

   男性の育休取得推進の追い風となることを期待した人も多かったようで、今回の不倫騒動には落胆や怒りの声が相次いでいる。

「育児休暇のハードルがかなり上がっちゃった」

会見で頭を下げる宮崎議員(2016年2月12日撮影)
会見で頭を下げる宮崎議員(2016年2月12日撮影)

   週刊文春に不倫スキャンダルを報じられた宮崎議員は会見を開き(2016年2月12日)、報道の内容を全面的に認めた上、結婚後に他の女性とも不適切な関係があったと告白した。

   「育休取得宣言」で一躍注目の的となっていた宮崎議員。「国会議員が育休を取るなんて...」との批判もあったが、男性の育休取得に対する風当たりが弱まることに期待する人も多かった。

   それだけに、今回の不倫騒動には、不貞行為自体をとがめる声だけでなく、

「宮崎謙介の不倫はただの不倫じゃないぞ 育休をとった、あるいは取ろうとするすべての男性のイメージを貶めた」
「ただでさえ男性の育児休暇なんて取りづらいでしょうに、宮崎議員のおかげでこれからは育児休暇のハードルがかなり上がっちゃったのは間違いない筈」
「よりにもよって奥さんが大変な時にってのが最悪だわな。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。育休制度まで批判する人が出るのは仕方がない」

など、男性の育休取得への悪影響を懸念する声が多く上がっている。

「彼個人と彼が提起した問題とは別」

   病児保育・病後児保育を行う認定NPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹氏は、自身のブログに「宮崎議員は嫌いになっても、男性育休は嫌いにならないでください」と題したコラムを掲載している(2016年2月10日)。

   今回の騒動については、「彼の育休宣言を応援していた立場からすると、とても残念な思い」。その上で、「彼個人と、彼が提起した問題とは、慎重に切り分けたい」と論点を整理し、「子どもの誕生の瞬間から、夫婦が『チームである』という意識を持つことができ、『共育て』がデフォルトとして設定されていくのです」などと、「男性の育休」の大切さを紹介した。

   さらに、「せっかく盛り上がりかけた男性育休ムーブメントを、このまま死に絶えさせてはならない」と訴えている。

特に悪影響にはならないとの見方も

   一方で、現在まさに育休中という高橋俊晃さんが運営するブログ「育休男子.jp」では、宮崎議員の問題があっても、男性の育休に関する議論は「『後退しない』と考えています」との記述があった(16年2月13日)。

   「もともとそれほど大きく前進してきていない」というのがそう考えた理由で、「今後は男性が育休取りたいというと『不倫か?』などと揶揄される」という懸念に対しても、「もともと育休を取ろうとする男性に対する周囲の理解はあまりないのが一般的」だとして、こちらも別段の影響はないだろうとの意見だ。

   「男性の育休を推進したい私としては、今まで通り試行錯誤し、行動し、発信し続けるだけ」と、淡々と述べている。(MM)

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