2024年 4月 24日 (水)

長寿企業は家族主義か 実力主義との微妙な関係

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米国式MBA経営の考え方

   現代は米国式MBA(経営学修士)経営がもてはやされている時代です。会社は売上を生み出す装置と考え、いかに効率よく利益を上げるかが求められます。会社を株主のものとし、経営は雇われたプロの経営者が執行する。会社自体も販売できる商品と考えて、企業価値を上げることに主眼が置かれています。そこに家族主義経営が入り込む余地はありません。

   近年、日本でもMBAを取得した経営者が華々しく活躍しているのを見て、長寿企業の経営者達も、先人が行ってきた家族主義経営と、新しい時代の要請である実力主義経営の間で揺れ動いているようです。その迷いが34%、3社に1社が「どちらでもない」を選んでいることからわかります。

   では、長寿企業ですら実力主義経営に傾いているので、年数の浅い多くの企業でも「実力主義」が幅を利かせていると考えてよいのでしょうか。営業や生産や企画など、社員が力を発揮する現場で、各人がもつ実力で社内の優勝劣敗が決まると考えるなら、これほど明らかな指標はなく、人事査定にも苦労しません。ところがどっこい、そこには大きな落とし穴があります。次回に、それを明らかにしましょう。(浅田厚志)

浅田厚志(あさだ・あつし)
青山学院大学総合研究所・客員研究員で、長寿企業の経営哲学などを研究中。「出版文化社」代表取締役社長でもあり、創業以来、多くの社史・記念誌の企画制作や、出版企画プロデュースなどを手がけている。著書に『成功長寿起業への道』など。
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