2019年 5月 27日 (月)

「クラウドワーク」を活かせない日本 「国内完結」の矛盾

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   日本のクラウドワークについては、かねてから矛盾があると思っていました。 その根本的な矛盾は、受注するひとが、日本に住んでいる日本人だということです。つまり同じ国の中で発注している。

   なぜこれが根本的な矛盾かは、そもそもクラウドワークの目的にあります。これは働き方の革命とかそういうのは関係なく、単純にオフショアリングです。つまり、賃金の安い海外の途上国に発注することで、コストを下げようというものです。

働き革命というより、購買革命

有能なクラウドワーカーは田舎にいる!?
有能なクラウドワーカーは田舎にいる!?

   つまり、本質はコスト削減なのであって、働き革命というより、購買革命です。

   私もクラウドワークサイトは発注側としてよく使っています。本家のoDeskなどを使っていますが、ワーカーは、まちがいなく途上国の在住です。フィリピン、インド、バングラディッシュといったアジアはもちろんのこと、最近は東欧に質の高いワーカーが多い。特に、ウクライナやスロベニアあたりには良い人がいます。主に私は、ロゴなどのデザインを頼んでいるのですが、質が高く、早く、大変たすかっています。

   oDeskには、先進国在住のクラウドワーカーは見かけません。当たり前です。その単価では食えないですから。クラウドワークとは、先進国の発注主と、途上国のワーカーを結ぶツールなのです。

   しかし、なぜか国内のクラウドワークサイトは、国内の人どうしを結びつけてしまっています。

   国内で月に20万円稼げるワーカーが111人しか居ないという話が先日話題になりましたが、これは何もおかしくありません。

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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