2024年 4月 17日 (水)

夢が叶う会社なら耐えてみよう それも上司に忍従するのでなく(江上剛)

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   ブラック企業は、なにも飲食業の中小企業などばかりじゃない。福利厚生のしっかりした大企業だってブラック企業はある。

   元々、過労死事件で大問題になったのは大手広告代理店だった。どんな会社でも若者を使い捨てにする会社はブラック企業だ。

  • 耐え甲斐のある仕事かどうか
    耐え甲斐のある仕事かどうか
  • 耐え甲斐のある仕事かどうか

会社をとことん利用して

   だから入社の時には、分からない。大喜びで入社したら表の顔はホワイトなのに裏の顔はブラックだったってことがある。

   しかし敢えて言うと、どんな会社に入っても仕事が辛いのは当たり前。だから仕事が辛いのとブラックなのとは分けて考えないといけない。

   ブラックは夢を与えないが、残業が多い会社であっても、将来性があったり、自分の夢が叶えられるなら(耐え甲斐があるなら)耐えてみよう。

   「三日、三か月、三年」と念仏を唱えるのだ。その意味は、「三日続けば、三か月続く。三か月続けば、三年続く。三年続けば、ずっと勤務できる」という意味。こうやって耐えて我慢しているうちにノウハウや人脈が身につくだろう。

   その時、思い切って転職すればいい。

   最近は、入社してすぐ辞める若者が多い。これではとてももったいない。会社をとことん利用して次のステップアップに繋げるのだ。私だって銀行員生活26年の蓄積があるから作家としてやっていけるのだから。

   そこで耐え方だが、じっと我慢するだけでは鬱病になってしまう。これじゃいけない。

文句を言う奴のほうが可愛い

   どうするかというと、上司に文句を言うのだ。上司の仕事の指示などに対してちゃんと意見を言おう。そして上司に叱責されたら、自分の対案を出す。いわば上司と競争するのだ。

   私はいつも上司の指示に文句を言って嫌われていた。言われた通りに仕事をするのが嫌だったのだ。だから一生懸命に上司の仕事のやり方を変える方法を考えた。

   そのうち上司が私を認めるようになっていった。上司も言いなりの部下より、多少とも文句を言ってくる奴のほうが可愛いのだ。

   しかしパワハラ、セクハラ、夢なしの本物のブラック企業なら即刻、逃げろ!逃げないと命まで取られてしまう。(江上剛)

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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