2019年 12月 14日 (土)

金持ち公開せず 長寿企業が上場に消極的ないくつかの理由

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資金は十分あるから

   株式非公開を続ける理由を聞いたところ、第一の理由に挙がったのは「そのほうが経営しやすい」でした。長寿企業は自己資金を豊富にもっているもの。「外部の資金は必要ない」と答えた企業は22%でした。これらの企業にとっては、株式上場は煩わしいだけのことなのでしょう。

   上場すれば株主利益を考える必要が出てきますし、毎期、配当をしなければなりません。株主総会で意見を聞き、経営に取り入れていくことも求められます。近年では、経営上のトラブルを咎められて、株主代表訴訟を起こされることもありえます。

   自己資本比率が20%を超えると、無借金状態だと言われます。長寿企業には、自己資本比率の高い企業が多いので、あえて株式を上場してまで借金をする必要がない、というのが本音のようです。また、昨今M&Aも活発になってきており、そうした動きに対する警戒感は、長寿企業なればこそ、強いものがあります。

   ちなみに、筆者の会社は設立30年で、自己資本比率は31%ですので、株式の公開に関心はありません。(浅田厚志)

浅田厚志(あさだ・あつし)
青山学院大学総合研究所・客員研究員で、長寿企業の経営哲学などを研究中。「出版文化社」代表取締役社長でもあり、創業以来、多くの社史・記念誌の企画制作や、出版企画プロデュースなどを手がけている。著書に『成功長寿起業への道』など。
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