2024年 4月 26日 (金)

家族主義がいやなら転職しろ 外資に逃げても差別はあるが(江上剛)

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直立不動で敬礼しているかも

   あなたの会社は家族主義で、温かいんでしょうね。

   でもあなたはその温かさがぬるま湯に思え、実力の無い御曹司などが上司になり、うんざりとした気分になっているんだろう。

   家族主義、反対! っていう気分なんだね。

   だったら退職しなさい。そして外資系などの実力主義の会社に転職すればいい。ぐずぐず言っているくらいならスパッと行動しなさい。

   でも外資系だからって必ずしも実力主義とは言えないよ。

   外国の本社採用と現地の東京採用との間には、厳然とした差別があるし、コネクションがあったり、ゴマすりが上手い奴が成功するし、実力主義といっても公平ではないし、ある日、理由もなくリストラされるし......。

   外資系企業は、東京で採用する連中なんか、昔の植民地支配下の奴隷程度にしか考えていない。日本企業が家族主義なら、外資系は差別主義だね。

   「仲良きことは良きことかな」が真実だと分かったときは、あなたは外国人経営者の前で「イエス、サー」と言わされ、直立不動で敬礼させられているだろうね。(江上剛)

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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