2020年 9月 29日 (火)

若者が結婚するにはお金が必要 どうすれば状況が変わるのか(ライフネット生命・出口治明)

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   若者が結婚しないといいます。「結婚してもいいことがない」「一人のほうが気楽でいい」、いろいろな声が聞こえてきますが、行き着くところは、20代が貧しいということではないでしょうか。経済が成長せず20代が貧しかったら、当然ながら結婚は難しい。

   社会にはいまだに「嫁をもらって家を建てるのが男の甲斐性」といった古い考え方が根強く残っているので、この収入ではとても結婚できないと尻込みすることもあるでしょう。

  • 若い人がどんどん結婚する社会にするには
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子育てを終えた世代より、これから子育てをする世代が貧しい

   厚生労働省の2014年調査を見ると、29歳以下の1世帯当たりの平均所得額は316万円で、平均の529万円を大きく下回っています。子育てを終えた60代(532万円)、70代以上(396万円)にも遠く及ばない数字です。これが今の日本の実態です。これでは若者が、結婚して子どもを産んで育てて、と積極的になれないのも無理はありません。

   もう一つ、豊かな親が子どもの甘えを許しているという側面もあると思います。学校を卒業して働き始めた子どもが、なかなか親の家を出て行かない。

   僕は3年間ロンドンで勤務しましたが、連合王国では18歳になったら家から出ていくのが普通です。子どもも、その歳を過ぎて家にいたら格好悪いという自意識があるのです。お金がないので4人とか6人とかでルームシェアをして、その中で男女の出会いが始まったりします。自炊して、洗濯をして、掃除をして不便を味わうと、一人暮らしは大変だ、不経済だと身にしみて分かり、自然とカップルができます。動物の世界では成人した子どもが親離れをしないというのは不自然で、それがさらに結婚しないという不自然さを招いているようにも感じられます。

出口治明
出口 治明(でぐち・はるあき)
ライフネット生命保険株式会社創業者。1948年三重県生まれ。京都大学卒業後、1972年に日本生命保険相互会社入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを歴任。2008年、ライフネット生命保険株式会社を開業。著書に『生命保険とのつき合い方』(岩波新書)、『働く君に伝えたい「お金」の教養--人生を変える5つの特別講義』など。
2018年1月から、立命館アジア太平洋大学学長、学校法人立命館副総長。
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