「ピンポ~ン!」
はい! 今回も鳴りました。何が? 空港の保安検査場のゲートです。そのたびに何事だろう、と焦ります。
女性は知っているヒールの芯
決してやましい物を持っているわけではないのですが、あまりにもよく鳴るので、通過する前に一通りチェックをします。ピンポ~ン! で一番多いのは靴です。ヒールの金具が反応しているようです。
女性の皆様はご存じだと思いますが、ヒールの芯には金属が使われており、靴底のゴム(トップリフト)が劣化すると金具の一部が露出します。そうなると歩くたびに「カンカン」という金属音を響かせるので、自分でも「あ~、ヒール底が劣化しているな」とわかります。
さて、過日写真撮影の予定がある日のこと。衣装とのバランスを考え、お気に入りの靴を選びました。「これでバッチリ!」と自宅を出て、しばらくして気づきました。カンカンという音。まさか!
慌ててヒール底を見ると左右とも一部金具が見えているではありませんか。こんな時に限って自宅に戻る時間もなく、目的地や乗換駅近辺にも靴の修理屋さんがありません。諦めてそのまま仕事場へ向かいましたが、歩くたびにあの独特の金属音が気になって、「あー、なんで履く前にヒール底見なかったんだろう」「この音、絶対に金具が見えているってわかるよね」などなど、頭の中は「カンカン」音と後悔がグルグルしているのです。
せっかく気持ちよく自宅を出たのに、異音に気がついてからは、心はどんより曇り色です。たかがヒール底のことなのに、と我ながら思いますが、ダメ女認定されたような敗北感。