駅前で自己紹介、深夜に40キロ行進... 管理者養成「地獄の訓練」がヤバすぎ

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   ブラック労働の実態はしばしば問題視されるが、その一つに「やりすぎの社員研修」がある。たとえば2010年にテレビで取り上げられた「餃子の王将」の新人研修は、他の社員の前で大声を張り上げて自分の抱負を述べるなどの内容が「ブラック過ぎる」などと非難を浴びていた。

   このほど、同様の厳しすぎる社員研修合宿がテレビ番組で特集され、またしても物議を醸している。

「行ってよかった」終了後は晴れ晴れした顔で

「管理者養成学校」公式サイト。「地獄」が目を引く
「管理者養成学校」公式サイト。「地獄」が目を引く

   厳しすぎる社員研修の特集が放送されたのは、「日曜ビッグ『激撮!ニッポンの裏側 刑務所密着24時&サラリーマン地獄特訓』」(2017年2月19日放送、テレビ東京)だ。

   取り上げられたのは、静岡・富士宮市にある「管理者養成学校」。企業から派遣された社員に、管理者としての意識や行動を教え、リーダーシップを取れる人材を育成する――という名目の施設。携帯電話は没収され、家族や友人と連絡が取れなくなる。仕事や家庭と距離を置き、自分自身について見つめ直す時間にしてほしいからだという。

   集められた約80人のビジネスパーソンのうち、番組は第2班の13人に密着。 1日の流れは、

   5時半に起床、朝礼。6時半から訓練。7時に朝食と清掃。8時から訓練。12時に昼食、休憩。13時から19時までみっちり訓練し、その後夕食。19時半から報告書を作成し、20時に入浴。この入浴にも体を洗う順番などのルールが定められている。20時半から自主特訓で、22時半に就寝。班員全員が一部屋で過ごし、プライバシーは一切ない。

   13日間の合宿で、500字以上ある「行動力基本動作10か条」なる文書の丸暗記。JR富士宮駅前で「○○県より参りました!●●(名前)です!」と大声での自己紹介や、班員全員で昼から深夜までひたすら歩き続ける「40キロ夜間行進」といった「地獄の訓練」をこなす。

   来たばかりの時は「イヤイヤ送り込まれた」と正直に話す人もいたが、合宿を終え、班でさまざまな苦労を乗り越えた面々からは

「最高です!今からのほうが私はしんどいと思う。会社に帰って意識の低い人の前で力を出せるかどうか」
「いかに今まで自分が当たり前のことができていなかったかというのをすごく感じました」
「終わってみたら行ってよかった」

など、ポジティブな感想が聞かれた。

   費用は37万3960円。37年前から行われていて、卒業生は約24万人にのぼるという。

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