2021年 9月 18日 (土)

「書けるネタ」でも、これはボツ【エントリーシート7】

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「個性」を表現する

   さらに、このアートイベントの学生の記述をみると、具体性に欠けています。たとえば、「イベントの構成や参加企業の見せ方などを反響があるように工夫し、アクセスの良い場所の確保」とあります。イベントの主催者が、これらをやらないわけがありません。

   イベントの内容も、アーティストが中心であれば好感度が上がるのは当然かもしれませんし、アートイベントとは無関係にアーティストの魅力が高かったことで盛況だったのかもしれません。

   学生自身がこのアートイベントで、何をどれだけ頑張ったかが見えてきません。

   では、何を書けばいいのでしょう――。それは、学生の行動(過程)であり、意識です。

   エントリーシートを修正してみましょう。

   「アート個展の開催である。もともとは単なるファンだったアーティストに手紙を出したところ、返事があり、そこから懇意になった。

   大規模な個展を開催したいが、そこに割く時間がなかなかないとのことだったので、私が主催を引き受けた。まず、このアーティストに理解を示しそうな企業を100社ピックアップ。電話とメールでスポンサー依頼をしたところ、20社から好意的な返事が来た。交渉は難航したが、個展で冊子を作成し社名を出すこと、スポンサー企業の商品のサンプルとパンフレットを観客に手渡すことを提案し、無事5社がスポンサーとなってくれた。

   個展は大いに盛り上がり、各メディアにも取り上げられた。終了後には、観客のサンプルに対するアンケート集計結果とメディア紹介記事をまとめて報告書を作成。スポンサー企業に挨拶に出向いたところ、『学生のイベントでここまでフォローしてくれるのは初めてだ』とのお言葉をいただいた」(391字)

   修正にあたって、私が学生に話を聞くと、学生が自ら動いて実現した話が溢れるように出てきました。どれも、その学生の行動(過程)や意識、こだわりでした。つまり、そのことが学生の個性であり、他の学生のエントリーシートと一線を画すために必要なことなのです。(石渡嶺司)

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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