2024年 4月 20日 (土)

運より努力! 「社内営業」がチャンスを広げる(高城幸司)

強力な味方を増やす「福利効果」

   個人プレーで、機会均等に仕事が行われる時代はそれでいいのかもしれません。ところが、そのスタイルで仕事が通用するのは、最初の数年に過ぎません。その後はチームで仕事をすることになります。

   たとえば、若手の営業職時代は一律で売り上げ規模の少ない取引先、ないしは新規営業を担当します。ところが経験を積むと、

・ 仕事ぶりで担当を割り振られる
・ 社内の関係者との調整業務が増える

ことになります。

   そこで「いい取引先」を担当するための自己アピール。担当している取引先の仕事をスムーズにこなすため、上司や管理部門に協力を得る必要が出てきます。この活動こそ社内営業なのです。

   ちなみに、筆者が所属した職場では社内営業が必要と感じたのは入社4年くらいでした。そこから先は、働き方がまったく変わり、社内の人と「関わる」「つながる」「働きかける」「巻き込む」「連携する」などという言葉の入った仕事ぶりを、常に求められるようになります。

   入社4年目になると、リーダー的な役割が少なからず任されるようになります。ただ、任される仕事は人によってまちまち。筆者は後輩社員10名と営業チームを組んで大きな仕事に取り組めるまでになりましたが「自分は大人数のチームを率いて成果をあげたい。その自信はある」と社内で自己アピールをすることで、機会を得ることができました。

   仮に黙って、与えられた仕事をこなすだけであれば、与えられる機会は違っていた気がします。

   自分一人のことだけを考えて仕事ができる期間はわずかです。20代から社内営業を始めることは悪いことではありません。むしろ、仕事で成果をあげるためには、効果的なのではないでしょうか?

   もう一つ、社内営業には「複利効果」が期待できます。早めに社内で味方を増やしておくと、よい仕事、よいポジションが若いときから手に入れられる。そのことがまた新しいチャンスを生み、より強力な味方を増やしていくことにもつながります。

   みなさんも試してみてください。

(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
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社内営業の教科書高城 幸司

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