2024年 3月 19日 (火)

イライラが爆発する前に 「ハイハイ」社員を矯正するためのヒント(江上剛)

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新人が配属されてきました。元気がよく、「ハイ、ハイ」と返事はいいのですが、なかなか動こうとしません。書類を作らせても、わからないことがあうのか、ぐずぐずしていていつもギリギリ。何が分からないのか、聞いてこようともしません。正直、こちらがやってしまえばと思うのですが、それではためにならないと考え、我慢しています。江上さんなら、どのように仕向けて行きますか。いい策はありませんか。

   「うーん、困ったな」という感じですね。あなたの悩みというか、イライラ、ものすごくわかります。

  • 悪気はないんですよ……
    悪気はないんですよ……
  • 悪気はないんですよ……

部下からの信頼がない、「ダメ」マネージャーに......

   こういう新人、いるんですよね。悪気はないけど、まったく気働きできない。イマ風に言えば、忖度もなにもできない。返事はいいけど、なにもしない。自分では何も考えない。指示待ちで、そのくせ指示してもできないから指示のし甲斐がない。

   ああ、こうやって書いているだけでこちらまでイライラしてきます。

   普通なら、上司であるあなたには新人を育てる責任があるから、我慢しなさいというんでしょうね。

   あなたが彼の仕事をやれば簡単だとおっしゃっていますが、それはやらないほうがいいんでしょう。でも、そうしないといずれ仕事に遅れが出てきて、あなたの率いるグループ全体の仕事が遅れてしまいます。

   「まだ、できないのか!」と怒って、あなたは彼の仕事を取り上げてしまう。すると焦っているから間違いが起きる。お客から「なんだ、この仕事は!」と怒鳴られる。

   あなたは彼に注意しますが、彼は反省するどころか、あなたが自分から仕事を取り上げてミスしただけじゃないかと逆恨みする。あなたの上司に「私の上司は自分のミスを部下の責任に押し付ける」と告げ口をする。

   その結果、あなたは部下からの信頼が薄く、責任感のない、「ダメ」マネージャーになってしまう。

   確実にこんな結果が待っていますね。そのうち、あなたはイライラが募ってうつ病になるでしょう。

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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