スキマ時間を活用 脳を騙して「習慣づける」作戦(21)

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   今回も、「小さな習慣」がテーマです。どんなに英語が苦手な人でも必ず効果が現れる「小さな習慣」エクササイズ。具体的にはいつ、何をすればいいのでしょうか?

   じつは、「小さな習慣」を日常に取り入れるコツは、「スキマ時間」の活用にあるのです。

  • 「スキマ」を見つけて……
    「スキマ」を見つけて……

英単語を1日1つ覚えて 脳を味方につける

   「小さな習慣」がなぜ上手くいくのか、理由は脳の働きにありました。

   米国の人気ブロガーのスティーヴン・ガイズ氏によると、「人の脳は大きな変化に抵抗を示す」そうです。

   世の中では、大きく考えたり、高い目標を目指したりすることがよしとされがちですが、それこそが失敗の原因。大きな課題を自分に強いると、ゆっくりとした変化しか受け入れない脳が抵抗を示すからです。

   逆に、抵抗感を感じないほどの「小さい習慣」を使えば、脳をうまくごまかすことができる。「えっ、これだけでいいの?」と「バカバカしく思えるほど小さなこと」を繰り返すことが、本当に望んでいた大きな結果を手に入れる唯一の方法だそうです。

   なるほど、脳が気がつかないほど「小さな行動」から始めることがポイントだとわかりました。このメカニズムを「英語のやり直し」に当てはめると、具体的にはこんな「行動」が考えられます。

・英単語を1日1語ずつ覚える
・英会話を1日ワンフレーズずつ覚える
・1日1分間だけ英語を聴く
・TOEIC L&Rの問題を、1日1問だけ解く

   日々、ある程度英語にふれている方は、少しハードルを上げてもいいでしょう。

・英単語を1日5語ずつ覚える
・英会話を1日5フレーズずつ覚える
・TOEIC L&Rの問題を1日1ページだけ解く
・英語のニュースを、1日1トピックスだけ聴く
・英語の記事を、1日1記事だけ目を通す

   何をやるかを決めたら、次は「いつやるか?」です。

「今でしょ!」というワケにはいかない

   そう聞かれれば、「今でしょ!」と言いたいところですが、脳が騙されるほど、脳が気がつかないほど「負担が小さい」ことがポイントだとすると、日常の中にさりげなく紛れ込ませることからスタートしましょう。

   つまり、答えは「スキマ時間」なのです。

   どんなに忙しい人でも1日の中で「スキマ時間」を見つけることができます。5分でも10分でもいい。何かをしながらの「ながら時間」で十分です。

   サラリーマンであれば、一番の「スキマ時間」は「通勤時間」です。1日のうち確実に存在する時間です。スマホをチェックしたりゲームをしたりする時間を短くして、「英語」にふれる時間をつくりましょう。

   私の場合、電車の中では「英語を聴く」ことにしています。電車に乗っている時間は30分弱ですが、すべてを英語タイムにしては集中力が続きません。英語タイムは最大15分間と決めて、集中を心がけています。

通勤電車の中で、ほんの少しだけ......

   「電車の中では英語を聴く」にたどり着くまでは、試行錯誤でいろいろな方法を試しました。ラジオ講座のテキストや問題集を開いたり、英語の本を読んだりしたこともありました。ところが、満員電車の中ではなかなか本を開けないばかりか、大事な箇所にマーカーを引くこともできません。結局はストレスがたまってイライラするはめに。

   だったら何も持たない「手ぶら英語」に徹しよう、と発送を転換して「英語を聴く」に絞り混んだのです。ヒアリングであれば、iPodとイヤホンさえあればどんなに混んでいる満員電車の中でもストレスフリーで取り組めます。

   BBCのポッドキャストで英語ニュースを聴いたり、TOEFLリスニングの音声を聴いたり、単語や熟語のCDを聴いたりしています。

   スキマ時間に無理をすると「脳が抵抗」します。

   通勤のついでにちょっとだけ英語を聴いている、くらいの軽い気持ちで取り組むことをオススメします。無理して暗記しようとしてはいけません。

   ちなみに、私は帰りの電車は「スキマ時間」に組み入れていません。仕事で疲れ切ったからだを休めるために、音楽を聴いたり、ボ~っとしたりして、「小さな習慣」が大きくならないように心掛けています。

   みなさんも、「スキマ」に「ちょっとだけ」「軽い気持ち」で、新しい行動に一歩踏み出してみませんか? (井津川倫子)

今週のニュースな英語
~「レディース・アンド・ジェントルマン」を廃止! ~

   ロンドンの地下鉄やバスのアナウンスで、これまで使っていた「レディース・アンド・ジェントルマン」の呼びかけを廃止することが発表されました。
   性別に左右されないジェンダーフリーな社会をつくる動きです。
   代わりに「everyone」(皆さん)を採用。
   「good morning, everyone」(皆さん、おはようございます)
などの挨拶が使われるそうです。
   「レディース・アンド・ジェントルマン」は、舞台や映画の始まりにも使われる、私たち日本人にとってなじみのある表現だったのですが、時代の流れですね。
フェアな精神を尊重するイギリス人らしい取り組みだと感心しました。

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。TOEIC(R)L&Rテストの最新スコア970点。これまで英検、TOEIC、TOEFL、IELTSをすべて受験し、GMATにも挑戦。30年近く仕事をしながら英語を学び、海外駐在員として滞在したロンドンでは、イギリス式の英語学習法も体験した。「いくつになっても英語は上達できる」をモットーに、40代での英語やり直しを提唱している。現役ビジネスパーソンならではの実践的なアドバイスが「役に立つ」と人気。
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