専門家もお墨付き 目標達成で「自分にご褒美」(22)

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「どうやったら三日坊主を克服できるのか?」

   米人気ブロガーのスティーヴン・ガイズ氏は「ご褒美で釣る」方法が有効だといいます。自分の脳にご褒美を与えることで、「習慣」が定着化するそうです。じつは、私が試行錯誤の末にたどりついた結論も「自分にご褒美」作戦でした。

  • 1問解いたら、ご褒美においしいコーヒーを!
    1問解いたら、ご褒美においしいコーヒーを!

1問解いたら、コーヒーをひと口作戦

   三日坊主を克服するカギは、脳を味方につけることだといいます。

   脳が抵抗感を示さないほど「小さな」行動を目標にします。たとえば、「1日1単語覚える」といった「もっとも小さな」行動から始めます。そして、どんなに小さな目標でも、達成した後に「ご褒美」をあげる。そうすると、脳は満足感を感じてその行動を続けられるのだと、ガイズ氏は解説しています。

   「ご褒美」で脳を味方にする作戦です。

   それでは具体的に、どんな「ご褒美」を与えればよいのでしょうか?

   脳が喜ぶものであれば「ご褒美」は何でもいい、とガイズ氏はいいます。ガイズ氏は「笑い」をご褒美にしているそうです。目標を達成した後に、ユーチューブでユーモラスな動画を見て笑うことが彼にとっての「ご褒美」だそうですから、人それぞれということでしょう。

   私にとっての「ご褒美」はズバリ「おいしいもの」です。

   コーヒー好きの私は、「おいしいコーヒー」で自分を釣ることにしています。

   英語の学習をする時は、いつも淹れたてのコーヒーが入ったカップを横に置きます。芳しいコーヒーの香りに誘惑されてもガマン、ガマン。目標を達成するまでは口を付けません。目標を達成したら、「ご褒美」として、ひと口飲めるという作戦です。

   たとえば、「英語の問題を1問解いたら」「このページを終えたら」と自分なりの区切り(目標)を定めます。そして答え合わせが終わったらコーヒーを飲む。コーヒー欲しさで問題を解くうちに、気がついたら勉強が進んでいる、といった狙いです。

   「朝カフェ作戦」も効果的です。

   朝の30分、お気に入りのカフェで英語の勉強をするのです。おいしいコーヒーもさることながら、焼きたてのトーストやクロワッサンがあると効果バツグン。「目標を達成したらコーヒーとパンを、ひと口ずつありつける」ルールにすると、空腹を満たしたい一心で学習ペースが妙に上がります。達成感もハンパありません(笑)。

ご褒美は成果ではなく、「プロセス」にあげる

   「ご褒美で釣って勉強させる作戦」は、じつは近年推奨されている学習法です。ベストセラー「学力の経済学」の筆者で慶応義塾大学の中室牧子准教授も「子どもにご褒美をあげていい」といいます。

   ポイントは、「100点を取った」という成果(アウトプット)ではなくて、「1日1時間勉強をした」というプロセス(インプット)に報酬を上げること、です。プロセスを重視した方が確実に成果につながる、という論理的な考え方です。

   私は、40代でTOEIC L&Rに初めてチャレンジした時に、スコアを目標にしませんでした。「TOEICスコア800」を目指すのではなく、「毎朝30分英語の勉強をすること」を目標にしました。

   当時は、人気ブロガーや大学准教授のセオリーも、「脳のしくみ」についても、まったく知りませんでした。過去の失敗を振り返った時に、大きな目標を立てて無理やり頑張ったあげくに、いつも途中で挫折していたことに気づいたからでした。

   今度こそ「途中で挫折しない」ために、「毎朝30分」を「続ける」ことを目標に定めて、「おいしいコーヒー」や「朝カフェのクロワッサン」で自分を釣る作戦にしました。「ご褒美」があると調子が出ることは、経験を重ねるうちに発見しました。

   こうして、独学でたどり着いた「ご褒美作戦」ですが、理論的に証明されているとは想定外でした。専門家のお墨付きをいただいたようで、ちょっぴり自信になります。

   「でも、ずっと『ご褒美』が必要なの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

   大丈夫。安心して下さい。ガイズ氏によれば、「時間が経つと脳が報酬を必要としなくなる時がやってくる」とのこと。「習慣」になれば報酬を必要としなくなる、ということでしょう。

   たしかに私も、朝早く英語の学習をして満足感を得るうちに、コーヒーやクロワッサンがなくても平気になっていました。もちろん、「報酬」があるとさらに効率がアップすることは言うまでもありませんが(笑)。(井津川倫子)

今週のニュースな英語 ~「いいスタイルしているね」は誤報だった? ~

   米国のトランプ大統領が、今度はセクハラ発言で批判されています。フランス訪問中に、仏マクロン大統領のブリジット夫人に対して、「いいスタイルをしている。美しい」と言ったとか。ところが、英語で何と言ったのかなと思って調べてみたら、意外な事実がわかりました。

   トランプ氏は、「You are in such good shape」と言っていますが、「in good shape」は「コンディションがいい」という意味で、運動などをして「体調がよい」といったニュアンスです。必ずしも「いいスタイルをしている」という意味ではありません。

   実際、英国のBBCは、

   「The US president paid the compliment to France's first lady」

   (アメリカ大統領がフランスのファーストレディーを褒めた)

と伝えています。

   これまでも女性の容姿をめぐる発言で反発を招いているトランプ大統領。「下品」「女性差別」など批判が続出しているといいますが、こうした「誤解」は日頃のおこないのせいなのでしょうか? 今回ばかりは、少々お気の毒な感じがします。

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。TOEIC(R)L&Rテストの最新スコア970点。これまで英検、TOEIC、TOEFL、IELTSをすべて受験し、GMATにも挑戦。30年近く仕事をしながら英語を学び、海外駐在員として滞在したロンドンでは、イギリス式の英語学習法も体験した。「いくつになっても英語は上達できる」をモットーに、40代での英語やり直しを提唱している。現役ビジネスパーソンならではの実践的なアドバイスが「役に立つ」と人気。
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