管理職になりたくない! 選択肢はある、イヤなら無理するな(江上剛)

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   40代半ば。いつの間にか、中堅社員です。10月の人事異動で、いわゆる管理職の立場になりました。昨秋、上司に管理職研修を受講するように言われ、そのようにしたので遅かれ早かれ、管理職に就くのだろうとは思っていましたが、現在の営業仕事をバリバリやっていることもあり、本音は管理職になりたくありません。はっきり言って、人をまとめるとか、部下の育成とか、自分には無理という思いもあります。ましてや人事評価など、そんな器ではありません。要は向いてないんです。辞退できるものなのでしょうか。

   本当にイヤなら、辞退して「一兵卒」のままで働くという選択肢はあります。

  • 管理職になりたくないけど……
    管理職になりたくないけど……

管理職は求められるものが違う

   名選手必ずしも名監督ならず、とはよく言われます。

   実際、担当者として優秀でも管理職になった途端に無能になる人は多くいます。

   それは求められるものが違うからです。担当者の時は、成果だけ。しかし管理職になればマネージメントやチームとしての成果などです。

   私の知り合いも、管理職になってうつ病になってしまいました。

   部下を育てながら、成果を上げていくことに疲れ切ってしまったようです。結局、部下から反旗を翻され、ショックで人間不信に陥り、出社できなくなってしまいました。

   あなたも本当に管理職に向いていないなら、辞退したらいい。そして今まで通り働けばいいんです。

   もし今まで通りに行かないのなら、「プロ社員」にでもなりますか?  

   成果を上げたら、歩合で報酬をもらえる立場です。あなたは優秀な営業マンのようですから、提案したらどうですか?

   もし、これがOKになれば、管理職にならなくても収入を上げることができるかもしれません。

中間管理職は6割を部下のために働く

   でも、もし管理職への道を選択したら、自分のスタンスだけは決めておいたほうがいいでしょう。

   中間管理職は、4対6の割合で、6割は部下に軸足を置くべきだと考えます。

   ふだんは、こんなこと気にかける必要はありません。しかし、なにか重大事が起きたり、部下が失敗したりしたなどの際、あなたが会社の立場に立ち過ぎると、部下はあなたの下で働かなくなります。自分たちの味方でないとわかったからです。

   そんなことがきっかけで、あなたは部下の離反に会い、うつ病になってしまうかもしれない。

   しかし6割、部下の立場に軸足を置いていると、会社はあなたを叱るかもしれませんが、部下から、あなたは信頼され、楽しい会社生活を送れるでしょう。

   管理職の話から、少々脱線してしまいましたが、あなたは自分の資質をよく考えて行動してください。出世のことはお構いなしという態度を貫かれたら、きっと部下に好かれるよい管理職になられるでしょう。(江上剛)

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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