2019年 11月 20日 (水)

【2018年を読む】世界経済は完全に復活! 欧米も新興国も、なお成長へ(小田切尚登)

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注意深く、でも基本的には楽観的

    欧州経済も、米国ほどではないが良かった。政治的には英国の欧州連合(EU)離脱以外にも、移民問題やスペインでのカタルーニャ州の独立運動などの問題が山積しているが、それが経済に影響していない。

   2017年の経済成長は2.4%(国際通貨基金=IMF)と近年最高で、2018年も2%を超える数字が出そうだ。

   新興国経済もおおむね良好。IMFによると、世界の4分の3の国で成長が加速したという。2017年に国の借金がデフォルト(債務不履行)になったのは、ベネズエラとモザンビークのたった2か国だけだった。

   中国経済も堅調で、2018年の成長率予測は6.5%と、2017年並みあるいはそれ以上になりそう。ハイテクやインフラなど中国経済には、まだまだ伸びしろがある。

   一方で、この流れに乗れなかったのが、産油国と最貧国のいくつかの国。原油価格は一定程度回復して60ドルに乗せたがまだまだ安く、産油国は苦しい。今後も、代替エネルギーの伸長などもあり、そうそう原油価格は上がらないとみられる。

   このところアフリカなどの多くの新興国が、中国の投資に依存するようになってきているので、新興国の動向は中国の出方次第という状況が増えてきている。

   2018年もトランプ米大統領がいろいろと問題を起こすであろうが、世界経済はそれなりにうまく行く可能性は高い。ただし、長期間にわたり好調が維持されてきたので、ある程度の息切れはするかもしれない。たとえば、失業率の低下により人手不足となり、それが成長を阻害する、といったことなどが考えられる。

   しかし、それを逆手にとってオートメーション化の促進に結びつける、といった風に展開するとうまく回っていくかもしれない。

   「注意深くないといけないが基本は楽観的」というのが、2018年の世界経済についての私のスタンスだ。(小田切尚登)

小田切 尚登(おだぎり・なおと)
小田切 尚登(おだぎり・なおと)
経済アナリスト
東京大学法学部卒業。バンク・オブ・アメリカ、BNPパリバなど大手外資系金融機関4社で勤務した後に独立。現在、明治大学大学院兼任講師(担当は金融論とコミュニケーション)。ハーン銀行(モンゴル)独立取締役。経済誌に定期的に寄稿するほか、CNBCやBloombergTVなどの海外メディアへの出演も多数。音楽スペースのシンフォニー・サロン(門前仲町)を主宰し、ピアニストとしても活躍する。1957年生まれ、60歳。
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