2018年 12月 11日 (火)

その37 駅での「お説教」アナウンス「こんなものいらない!?」(岩城元)

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   「こんなものいらない!?」その6で、郊外電車や地下鉄、JRでの「饒舌な車内放送」はやめてほしいと書いたが、駅でのアナウンスも同じようにうるさいのが目立つ。

   しかも、車内アナウンス以上に「ああしろ、こうしろ」とお説教じみている。

  • きっぷを紛失しないように呼びかけるポスター(東京・JR池袋駅で)
    きっぷを紛失しないように呼びかけるポスター(東京・JR池袋駅で)
  • 駆け込み乗車をしないように呼びかけるポスター(東京・池袋の西武線の駅で)
    駆け込み乗車をしないように呼びかけるポスター(東京・池袋の西武線の駅で)

「きっぷは降りる駅まで大切にお持ちください」ポスターにびっくり

   たとえば、駅に電車が近づいてくる。まず「〇番線に電車がまいります」というアナウンスが流れる。続いて「危ないですから、黄色い線の内側に下がってお待ちください」。ホームドアのある駅だと、「ホームドアから手や顔を出したり、もたれかかるのはおやめください」。

   電車が遅れている時だと、「ただいま3分遅れで隣の〇〇駅を発車しております」。いよいよ、電車が駅に着く。「ご乗車の際はお近くのすいているドアをご利用ください」。

   乗客の乗り降りが済むと、「ドアが閉まります。手荷物をお引きください」「駆け込み乗車はおやめください。次の電車をご利用ください」。

   電車を降りて歩いている乗客には「電車から離れてお歩きください」。

   エスカレーターに乗ろうとすると、「手すりにつかまり、黄色い線の内側にお乗りください」「大変危険ですので、駆け上がったり、駆け下りたりしないでください」。

   もちろん、鉄道会社によって、内容は少しずつ違っているが、共通しているのは、しょっちゅう何かを叫んでいることである。

   アナウンスだけではなく、駅の壁に貼られたポスターもまたお説教じみている。

   「電車内で会話をする際には、声の大きさにご注意ください」「全面禁煙にご協力ください」「やめましょう、歩きスマホ」「割り込み乗車はおやめください」などなど、多くは絵入りで、「あれもやめろ、これもやめろ」と攻めてくる。

   決して間違ったことは言っていない。ただ、「きっぷは降りる駅まで大切にお持ちください」というポスターにはびっくりした。きっぷが行方不明になり、靴まで脱いで探しているおじさんの絵がついている。

   このポスターには「きっぷは目的地まで正しくお求めください」とも書いてある。「不正乗車防止」が狙いなのかもしれない。だけど、こんなことまで言われるほど、私たち乗客は幼稚なのだろうか。

日本人は「子供」台湾は「大人」の違い

   僕はいま(2018年1月)、去年に続いて台湾・台北で正月を過ごしている。

   当地の地下鉄には毎日のように乗っているが、駅のホームで日本のようなアナウンスは、まず耳にしない。音声が聞こえてきても、駅名のアナウンスくらいで、電車の発着は赤い警報ランプがチカチカしたりして知らせている。

   電車が遅れていても、電光掲示板で表示されるだけで、アナウンスはない。マナーを呼びかけるポスターはあるけれど、大変に少ない。駆け込み乗車はやめようというのも、ホームドアに小さく書かれている程度である。

   おかげで駅のホームは日本よりずっと静かで、落ち着いた感じがする。悔しいけれど、日本人は「子供」、台湾人は「大人」のように思えてしまう。(岩城元)

岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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