2018年 6月 19日 (火)

「学生優位」の就活、「先手必勝」に出た企業 ネットでは「売り手市場ってどこの話」と冷ややか

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   来春(2019年3月)卒業の、いまの大学3年生を対象にした大手企業の会社説明会が2018年3月1日に解禁される。

   若者の数が減り、学生優位の「売り手市場」が続くなか、優秀な若手を確保しようと、採用スケジュール情報を早めに公表して学生にアピールする企業が増えている。大手人材サービス会社リクルートキャリアが2018年2月15日に発表した1192社の企業調査「就職白書―採用活動・就職活動編」でわかった。

  • 3月1日、会社説明会が解禁「売り手市場」ってホント?(写真はイメージ)
    3月1日、会社説明会が解禁「売り手市場」ってホント?(写真はイメージ)

17年は「内定者の量も質も不満」だった企業が3割以上

   採用活動は3月1日の会社説明会の解禁で本格化する。就職白書の調査では、説明会や面接、試験といった採用活動スケジュール情報をいつ学生に公表するかを聞いた。

   それによると、約3分の2の65.2%の企業は「説明会解禁後の3月に公表する」と答えた。しかし、3分の1の32.6%の企業が「もう今年(2018年)1月までに公表した」、あるいは「2月末までに公表する」と答え、公表時期を早めた企業が前年よりも7.8ポイント増えた。

   説明会を待たずに早く学生との接点を持ちたい企業の姿勢がうかがえる。

   背景には、前年(2017年)の採用活動で思うように人材を得られなかった企業側の焦りがある。今春(2018年3月)卒の大学生の採用活動では、当初計画していた採用人数を満たせなかった企業が50.9%となり、前年より2.6ポイント増えた。

   また、採用者の数だけでなく、「質」にも不満を残こした企業が多い。今春卒の入社予定者に対して、「量、質ともに満足しているか」を聞くと、「両方ともに満足している」と答えた企業は36.2%で、「両方ともに満足していない」企業が31.5%もあり、前年より3.9ポイント増えた。

   しかし、それでも「質だけは落としたくない」という企業は多い。今春以降の採用活動で、もし採用数が満たなかった場合の対応を聞くと、「求める人材のレベルは下げない」とする企業が最も多く51.5%だった。これは前年より2.5ポイント高く、「採用基準を見直し、柔軟に対応する」と、あえてレベルを下げることをいとわない企業(14.0%)の3倍以上にのぼる。

   優秀な若手を熱望する傾向は、300人未満の中小から5000人以上の超大手まで共通しており、企業側の必死さが伝わってくる。

「あの売り手市場世代、使えねー」といわれないようにね

   もっとも、こうした「ますます売り手市場の就活」という調査結果について、インターネットの掲示板などでは、「どこの話?」といった冷ややかな声が多い。

「有効求人倍率のデータを細かく見ると、最も希望者が多い『一般事務の正社員』の倍率は1.0を大きく下回る。つまり、みんなが就きたい仕事は企業からほとんど提供されていない。だから、全体の有効求人倍率が上がったからといって喜ぶ話ではない」
「人手不足といっているのは、新卒採用したくても来てもらえない中小や飲食、小売、介護...... 大企業は常に買い手で、放っておいてもくる」 「社会に必要な管理職クラスの数は今も昔も変わりません。高学歴とされる大学生たちは、今でも大企業の狭い枠を争っており、就職率がいくら上がろうと状況は変わっていません」
「最近、有効求人倍率や内定率こそ上昇していますが、就職偏差値のピラミッドにおける裾野部分が広がっただけのこと。『売り手市場』とかいう言葉をすべての企業にも当てはめるのはナンセンス」
「売り手市場も結構だけど、10年後、20年後に『あの売り手市場世代、使えねー』と蔑まれる未来が目に浮かぶよ。学生のレベルは年々落ちている。二極化しているのは昔から。できるヤツは初めからできるが、イマイチな奴を長い目で育てる余裕はどの業界、企業でもなくなっているよ」
「『他力本願』は後々ひどい目にあう。自分のキャリアは自分でつくる気概でいかないと。売り手市場とか買い手市場とか、関係ないって!」
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